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【矢野経済研究所プレスリリース】フードロス削減に向けた企業の取り組みに関する調査を実施(2024年) フードサプライチェーンの各所で進むフードロス削減の取り組み


株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、フードロス削減の現状と市場を取り巻く環境について食品関連企業のみならず、周辺企業まで含め幅広く調査・分析を行い、日本におけるフードロス削減の全体像を明らかにした。ここでは、生産現場(農家、JA内)における指定野菜14品目の2022年ロス量合計について、公表する。

1.調査結果概要

2019年に食品ロス削減推進法が施行され、国は2030年度までにフードロス(食品ロス)の発生量を2000年度比で半減させることを目標としている。そうしたことから、生産から小売までのサプライチェーンの各所で生産体制や製造工程、容器包材の工夫、技術革新など様々な面からフードロス削減につながる取り組みが検討・実施されるようになっている。
さらに、近年はフードロス問題をビジネス(営利目的事業)として解決しようとするスタートアップ企業や、他業種から大手企業が参画する動きも出てきている。そうした動きとしては、販売期限が過ぎたものや余った食材などと消費者を結び付けるプラットフォームビジネスや、需要予測システムによる需給のマッチング、廃棄食材をアップサイクルする取り組みなど様々なアプローチが見られる。

フードロスソリューションビジネスにおいてその方向性は多岐にわたるが、大きくはロス素材そのものを出さないようにする取り組みと、出てしまったロス商材を有効活用する取り組みに大別される。前者としては、需給をコントロールして余分に作らないようにする「ロス素材リデュース・プロテクト型サービス」や、原料や商品を長持ちさせる「保存期間延長型サービス」が挙げられる。後者としては、ロス素材を別のプロダクトに生まれ変わらせる「ロス素材活用型サービス」や、ロス商材と消費者を結びつける「ロス商材シェアリング・マッチング型サービス」が存在する。フードロス削減に向けた取り組みは、環境、社会、経済の各側面で大きな成果をもたらす可能性を秘めており、今後も持続可能な社会の実現に向けて重要な役割を果たすことが期待される。

2.注目トピック~生産現場における “隠れフードロス” 量を推計

国の推計によるフードロス量には、製造業や外食産業で発生する事業系ロスや家庭での食べ残しなど家庭系ロスが含まれる。一方、規格外野菜など生産現場(農家、JA内)で発生するフードロスは統計に含まれていない。2024年2月から3月に指定野菜14品目の主要産地にあるJAに対して電話アンケート調査を実施し(108団体から回答)、生産現場における指定野菜14品目の “隠れフードロス” 量の推計を行った。
指定野菜14品目のロス量合計は、2022年で65万3,375トンと推計され、総収穫量に占める構成比は5.8%となる。内訳としては、大きさや色、形などが規格に適合しない規格外野菜などを中心に自家消費などにも回せなかった農家でのロス量が55万7,406トン、集荷後にJA内で廃棄されたものやJAからの出荷後に返品されてきたJA内でのロス量が9万5,969トンと推計した。

【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000299094&id=bodyimage2

※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3558

調査要綱
1.調査期間: 2024年1月~4月
2.調査対象: フードロス削減関連サービスを提供する参入企業及び食品関連企業(メーカー、卸、小売、外食)等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話等によるヒアリング調査、法人アンケート調査、ならびに文献調査併用
4.発刊日:2024年5月9日

お問い合わせ
⇒プレスリリースの内容や引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
株式会社矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム
https://www.yano.co.jp/contact/contact.php/press

株式会社矢野経済研究所
https://www.yano.co.jp/



配信元企業:株式会社矢野経済研究所
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