東邦HDにおける、度重なる不祥事の発生、隠蔽が疑われる姿勢、及び後継者計画の不備は、東邦HDの深刻なガバナンス不全を示しています
合理的な経営提案を拒絶し続ける取締役会は、企業価値成長の障害となっています
コンプライアンス問題の放置は、顧客離れを招き、東邦HDの企業価値を不可逆的に毀損することにつながりかねません
株主の皆様におかれましては、これらの問題を解決するために、枝廣弘巳氏並びに加茂谷佳明氏及び小谷秀仁氏の再任に反対くださいますことを強く推奨いたします
東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --3D Investment Partners Pte. Ltd.(3D OPPORTUNITY MASTER FUND の資産運用会社。以下、3D Investment Partners Pte. Ltd.及び3D OPPORTUNITY MASTER FUNDのいずれか又は両社を総称して「3D」又は「当社」といいます。)は、本日、東邦ホールディングス株式会社(以下「東邦HD」といいます。)(8129.T)において、現在進行中の深刻なガバナンス不全に関する株主向けプレゼンテーションを公表いたしました。当該資料では、代表取締役CEO兼CFOの枝廣弘巳氏(以下「枝廣氏」といいます。)並びに社外取締役の加茂谷佳明氏(以下「加茂谷氏」といいます。)及び小谷秀仁氏(以下「小谷氏」といいます。)の再任に反対する理由を詳述しています。


プレゼンテーション資料リンク:https://www.3dipartners.com/engagement/toho-maximizing-corporate-value-jp-202505.pdf
当社は2020年より東邦HDに投資を開始し、現在では議決権ベースで約22%1の株式を保有する最大株主の一社です。当社は、過去2年以上に亘り、東邦HDの企業価値向上を目指し、建設的な対話を重ねてまいりました。
1 (当社が保有する株式数+当社が保有する新株予約権付社債による保有潜在株式数)÷(発行済株式総数―自己株式数+当社が保有する新株予約権付社債による保有潜在株式数)で算出
東邦HDの経営課題
当社は、東邦HDが抱える、コア事業の低い収益性や非効率なバランスシートといった明確な経営課題の原因は、深刻なガバナンス体制の不備にあると認識しています。当社は、2023年8月に、東邦HD取締役会に対し、これらの経営課題を是正するための具体的な提案を行い、2025年3月25日付のプレスリリースにてその内容を公表いたしました。しかしながら、取締役会は、東邦HDにおけるガバナンス体制の不全から、その収益性と企業価値を向上させるための提案を客観的に評価して実行することができず、その結果、当社の提案の大半は顧みられることなく、また、東邦HDの経営課題は放置されたままとなっています。
当社は、東邦HDにおいて、このようなガバナンス体制の不全が続く限り、これらの経営課題は解決されないままとなり、中長期的な企業価値の成長は阻害され続けると考えております。
再三にわたる不祥事及び日大事件への関与
東邦HDは、過去三度にわたる談合行為により行政処分等を受けたにもかかわらず、かかる不祥事のいずれについても外部専門家による徹底的な調査を一度も実施せず、問題の本質に向き合わない姿勢を取り続けています。
さらには、最近になって、談合事件に加えて、日本大学医学部附属病院に関する不正資金スキーム(以下「日大事件」)に、東邦HDが関与していたことも明らかとなりました。この日大事件において東邦HDは、本来であれば日大関連病院に値引き還元されるべき資金の一部を、架空のコンサルティング契約を通じて第三者に支払うといった不正な支払を行っていたとされています。なお、同業他社が同様のスキームによる第三者への支払いを拒否していることからすれば、当該スキームはその実行時点で重大なコンプライアンス違反を伴うものであると認識できることは明らかでした。
隠蔽体質が疑われる対応姿勢
しかしながら、東邦HDは日大事件に関する対外的な説明を一切行っておりません。また、日大事件に関してなされた枝廣氏のメディアインタビューにおける発言は、日大事件に関する訴訟記録と重大な齟齬があり、虚偽説明であることが疑われるものです。東邦HDは、当社による取締役会から独立した第三者委員会の設置の要請に対しても拒否を続けています。しかも、東邦HDの執行役員が、当社との面談において追及の自粛を求めるなど、隠蔽を意図していると受け取らざるを得ないような対応をとっています。
東邦HDによる「法令違反を構成するものではない」との説明や、何らの対応もとらないという判断は、上場会社に求められるガバナンス水準を到底充たしておりません。単なる違法性の有無ではなく、中長期の企業価値成長のために必要十分な透明性と健全性を備えたガバナンス体制の確立こそが株主が求めているものであり、東邦HDの弁明は不合理です。
企業価値毀損のリスク
取締役会がこのようなコンプライアンス問題を放置したままでは、取引先からの信頼喪失や収益を失うことによる企業価値に対する不可逆的な毀損が生じかねません。当社は、こうした深刻な経営課題に対応しようとしない東邦HDの取締役会は、企業価値の向上についての適性を根本的に欠いていると考えております。
議決権行使に関する当社の見解
当社は、東邦HDにおけるガバナンス不全の早急な是正に向け、以下の理由から、代表取締役CEO兼CFOの枝廣氏並びに社外取締役の加茂谷氏及び小谷氏の再任に反対票を投じることを株主の皆様に強く推奨いたします。
枝廣氏について
過去2件の談合事件及び日大事件において、東邦HDないし当事者である東邦HD子会社の経営の中枢に関与しており、ガバナンス不全に対する責任は免れない
訴訟記録と重大な齟齬がある説明を行っており、虚偽の説明を行った疑いが拭えない
過去の不祥事の責任の検討や外部候補との比較もなされることなく、社内での継承としてCEOに就任した経緯からすると、同氏の選任プロセスには疑義がある
加茂谷氏について
最長任期の社外取締役でありながら、ガバナンス強化特別委員会のメンバーとなっておらず、ガバナンス・コンプライアンス問題に対する無関心さが際立っている
前指名委員会委員長として、指名委員会の中心的役割を担う立場であったにもかかわらず、過去の不祥事に関する責任を追及しようとしないばかりか、適切な後任CEOを選任するにあたってその役割を全うしておらず、その責任を果たしていない。なお、東邦HDにおける後任CEOの選任プロセスは透明性が確保されておらず、当社の知る限り、外部候補者の調査及び評価が試みられたこともない
東邦HDと株式を持ち合う企業の現役の顧問であり、独立性に疑義がある
小谷氏について
昨年の枝廣氏の不適切なCEO選任プロセスに、指名委員会委員として関わった
本年の枝廣氏を引き続きCEOとする意思決定について、指名委員会の中心的役割を担う指名委員会委員長でありながら、その責任を果たしていない。なお、東邦HDにおける後任CEOの選任プロセスは透明性が確保されておらず、当社の知る限り、外部候補者の調査及び評価が試みられたこともない
株主の皆様へ
以上のとおり、当社としましては、東邦HDでは深刻なガバナンス不全が顕在化しており、これが経営課題の放置による企業価値成長の機会の逸失、さらにはコンプライアンス問題の放置による企業価値の毀損リスクを招いていると考えております。
株主の皆様におかれましては、ぜひ当社のプレゼンテーション資料をご確認のうえ、東邦HDにおける健全なガバナンス体制の確立と中長期的な企業価値の向上に向けて、定時株主総会において、枝廣氏、加茂谷氏及び小谷氏の再任に反対の議決権を行使くださいますよう、心よりお願い申し上げます。
以上
3D Investment Partners Pte. Ltd. について
当社は、2015年に設立された、シンガポールを拠点に日本特化型のバリュー投資を行う独立系資産運用会社です。複利的な資本成長を通じた中長期的な価値創造を投資哲学とし、長期的なリターンの達成という共通の目的を共有する経営者とのパートナーシップを重視しております。
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