外部データを活用して推論を強化するRAG技術を構成する新たなベクトル探索ソフトウェアを開発
東京--(BUSINESS WIRE)--（ビジネスワイヤ） --キオクシア株式会社（以下、キオクシア）は、生成AIの回答精度およびデータベースの拡張性向上に貢献する、RAG（Retrieval Augmented Generation） においてSSDを活用したソフトウェア技術「KIOXIA AiSAQTM（キオクシア アイザック）」を開発し、オープンソースとして公開を開始しました［注1］。
「KIOXIA AiSAQ (All-in-Storage ANNS with Product Quantization)」は、RAG（Retrieval Augmented Generation）におけるベクトル探索処理を行うためのANNS（Approximate Nearest Neighbor Search：近似最近傍探索）の検索アルゴリズムを最適化するソフトウェアです。ベクトル探索を効率化するためにインデックス化されたデータは通常DRAM上に配置されますが、「KIOXIA AiSAQ」ではインデックス化されたデータをSSDに配置するため、DRAMの容量を気にせず、生成AIの回答精度および大規模データセット需要に対応する拡張性を高めます。
生成AIは、さまざまな業界において革新的なブレークスルーをもたらす可能性がある一方で、膨大な演算、メモリ、ストレージなどのリソースを必要とし、高額な導入費用が必要となる場合があります。RAGは、学習済みのLLM (Large Language Model) に対して外部データを用いて、生成AIの回答精度を向上させる重要な技術です。学習データとして組織から外に持ち出すことができない企業の機密情報や、まだ学習されていない最新の情報などに対し、LLM自身に学習させるのではなく、推論時にそれらの外部データを参照した上で結果を生成します。
「KIOXIA AiSAQ」の特長：
サーバーのDRAM容量に依存せずに大規模なデータベースを検索できるため、RAGシステムの回答精度向上に貢献。
同一サーバーで複数のユーザーや用途別の複数データベースを使用する場合、インデックスデータを都度DRAMに読み込む必要がなく、直接SSDにアクセスしてシームレスに切り替えることが可能になり、効率的なRAGサービスを提供。
クラウドシステムで一般的なディスアグリゲーテッドストレージにベクトルデータを配置し、複数のサーバーでデータを共有する構成とすることが可能。これにより、特定のユーザーや用途向けのベクトルデータベースの検索能力を増強し、瞬時かつ動的に変更することが可能。
キオクシアは、生成AIの回答精度向上に貢献する、SSDを活用したソフトウェア技術「KIOXIA AiSAQ」をオープンソースとして公開することにより、生成AIのさらなる発展に貢献していきます。
［注1］「KIOXIA AiSAQ」のオープンソースとしての公開先：
https://github.com/kioxiaamerica/aisaq-diskann
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