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PHC、独自のIn-Lineモニタリング技術を活用した自動培養装置「LiCellGrow」のプロトタイプを「再生医療JAPAN 2024」に出展



~細胞遺伝子治療(CGT)の実用化に向けた課題解決への貢献を目指す~

東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --PHC株式会社 バイオメディカ事業部(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中村 伸朗、以下「バイオメディカ事業部」)は、10月9日(水)から10月11日(金)までパシフィコ横浜で開催される「再生医療JAPAN 2024」に、細胞医薬品の製造プロセス開発用として、細胞の連続的な代謝変化をリアルタイムで可視化し、測定結果に基づいて自動的に培養制御を行う自動培養装置「LiCellGrow(リセルグロー)(*1)」のプロトタイプを参考出展しますので、お知らせいたします。






これまで治療が困難であった疾病に対する新しい治療法として細胞遺伝子治療(CGT)が注目される中、CAR-T療法(*2)をはじめとした細胞医薬品の研究開発が急速に進んでいます。この細胞医薬品の製造においては、細胞の品質と安全性の確保が極めて重要です。しかし、自家細胞(患者さん自身の細胞)を原材料として製造するため、人によって異なる細胞特性のばらつきや製造工程の影響を受けて、細胞品質を一定に担保できないという課題があります。また、細胞品質の確認を最終製品のサンプリングによる検査に頼っている現状では、製造効率や歩留まりの低下を招き、製造コストが増大する課題があります。そのため、CGTの実用化に向けて、より質の高い細胞医薬品を安定的かつ効率的に製造するためには、製造工程における品質評価の重要なパラメーターと品質特性を特定し、リアルタイムに細胞の状態に応じた培養環境の制御と細胞品質の最適化を図る手法が求められています。


現在開発中の自動培養装置「LiCellGrow」は、これらの細胞医薬品の製造課題を解決するために最適な培養手法を製造プロセス開発において確立することを目的とした製品です。本装置は、独自のIn-Lineモニタリング技術(*3)を用いて、培養中の細胞が増殖・分化するために取り込むグルコースと産生される乳酸の濃度をリアルタイムで連続かつ精緻に測定し、培養環境や細胞の状態の経時的変化を可視化します。そして、その測定データをもとに、自動的に培地交換を行い、培養環境を最適な状態に制御します。これにより、細胞医薬品の製造における細胞品質の向上と均質化、さらには製造ロス削減による効率化とコスト低減への寄与を図ります。また、本装置は、脱着が簡単なシングルユースの専用培養バッグを採用し、In-Lineセンサーによる培地環境の自動測定によって、グルコースと乳酸の濃度確認を目的としたサンプリングが不要となります。そのため、交差汚染リスクを低減でき、無菌環境を保ちながら閉鎖系細胞培養を実現します。さらに、温度やCO2濃度を制御するCO2インキュベーター内に設置できるため、信頼性および再現性の高い培養環境で研究を行うことが可能です。


「LiCellGrow」に活用するIn-Lineモニタリング技術は、先般発売したライブセル代謝分析装置「LiCellMo(リセルモ)(*4)」にも採用した技術で、当社の診断薬事業部の主力商品である血糖値センサーのコア技術)を応用し、培地のグルコースと乳酸の濃度の高精度な連続測定を実現する独自の技術として新たに開発したものです。これに、バイオメディカ事業部が有する卓越した細胞培養環境制御技術を組み合わせることで、高品質で安定した細胞培養を可能にします。同事業部は、細胞医薬品の製造プロセス開発用途として本装置の国内外向け早期発売を目指すとともに、本装置を細胞医薬品の商用製造用途にもお使い頂けるよう開発を加速させます。


バイオメディカ事業部は、2000 年に業界に先駆けて細胞調製加工施設(*5)(セルプロセッシングセンター)を開発し、2007年にはセルプロセッシングアイソレーター(*6)を開発、発売するなど、20年以上にわたって細胞治療分野でのソリューションを開発してまいりました。今後も、CGTの早期普及に向け、治療製造プロセスにおけるQCD(品質、コスト、納期)課題に応える革新的なソリューション創出の取り組みをさらに強化し、モダリティ(治療手段)の進化への貢献を目指してまいります。























  • 再生医療JAPAN 2024



開催期間




: 2024年10月9日(水)~10月11日(金)



会場




: パシフィコ横浜(PHCbiブース番号:R-28)



 




 



公式サイト




BioJapan / 再生医療JAPAN / healthTECH JAPAN (jcd-expo.jp)



(*1) www.phchd.com/jp/biomedical/incubation/cell-expansion-system
本装置は、医療用途ではなく、研究用途に使用

(*2)通常の免疫機能だけでは完全に死滅させることが難しい難治性のがんに対する治療法。患者自身のT細胞を取り出し、特殊キメラ抗原受容体(CAR)と呼ばれる特殊なタンパク質を作り出すことができるよう遺伝子組換えの技術を用いて改変したCAR-T細胞を患者に投与する治療法

(*3)培地に独自のIn-Lineセンサーを常時浸漬させ、サンプリングすることなく培地中の細胞代謝物質を連続測定する技術

(*4) www.phchd.com/jp/phc/news/2024/0904
(*5)細胞培養、加工などの処理を無菌的に行なうために、厳密に管理された細胞処理施設

(*6)アイソレーターの操作内部を過酸化水素で無菌化した閉鎖空間と、着脱式の培養モジュール、遠心分離モジュール等を組み合わせ、セルプロセッシングの一連の工程が無菌環境を維持したまま行える装置


<PHC株式会社・バイオメディカ事業部について>

1969年に設立されたPHC株式会社は、グローバルヘルスケア企業として事業を展開するPHCホールディングス株式会社(コード番号6523 東証プライム)の日本における事業子会社です。ライフサイエンス事業を担うバイオメディカ事業部では、事業ブランド「PHCbi」を掲げ、超低温フリーザーやCO2インキュベーターをはじめとした研究・医療支援機器及びサービスの提供を通じて、約110の国と地域における研究者と医療従事者への支援に取り組んでいます。

www.phchd.com/jp/biomedical


<PHCホールディングス株式会社について>

PHCホールディングス株式会社(証券コード 6523 東証プライム)は、健康を願うすべての人々に新たな価値を創造し、豊かな社会づくりに貢献することを経営理念とするグローバルヘルスケア企業です。傘下にPHC株式会社やアセンシア ダイアベティスケアホールディングス、エプレディアホールディングス、株式会社LSIメディエンス、ウィーメックス株式会社、メディフォード株式会社などを置き、糖尿病マネジメント、ヘルスケアソリューション、診断・ライフサイエンスの事業領域において、開発、製造、販売、サービスを行っています。2023年度の連結売上収益は3,539億円、世界125以上の国と地域のお客様に製品・サービスをお使いいただいています。PHCグループはPHCホールディングス株式会社とその事業子会社の総称です。

www.phchd.com 


Contacts


<製品サービスに関する窓口>

PHC株式会社 バイオメディカ事業部マーケティング部  岡田 昌代

電話:080-4816-3259 E-mail:masayo.okada@phchd.com


<IR報道関係窓口>

PHCホールディングス株式会社 IR・広報部 荒井 広子

電話:03-6778-5311 E-mail:phc-pr@gg.phchd.com

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