量産工場対応EUVリソグラフィパイロット光源にて、新技術「磁場デブリミチゲーション」による集光ミラー寿命延長効果を実証、ボトルネック解消へ大きく前進
栃木県小山市--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- リソグラフィ光源の主要メーカーであるギガフォトン株式会社は、現在開発中のEUVスキャナー用レーザー生成プラズマ(LPP)光源について、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成プログラムの成果である、最先端半導体量産ラインでの稼働を想定したパイロット光源注)において、同社の新規独自開発技術である、磁場を使ったデブリミチゲーション(残余物除去)が、集光ミラーの長寿命化に効果的であるということを実証したと発表しました。
EUV光源装置では、高輝度のEUVプラズマから発生する光を集光し、露光装置に伝送する集光ミラーが不可欠ですが、高出力運転時ではこのミラーが発光時のターゲットである錫に汚染されるため、集光ミラーの耐用時間が非常に短いということが、実用化への大きな障害となっていました。今回ギガフォトンは、同社の特許登録済技術である磁場を使ったデブリミチゲーション技術を、100Wレベルの運転にて、量産工場対応EUVリソグラフィ用パイロット光源に搭載した実験で、集光ミラーの寿命延長効果(反射率低下率:0.5%/Billion
pulse以下)を確認しました。このデータは、従来連続運転で数週間が限界であった集光ミラーの耐用時間が延長できる可能性を示唆しています。
ギガフォトン代表取締役副社長兼CTOである溝口計氏は、次のようにコメントしています。「最先端半導体量産ラインでの稼働を想定したパイロット光源で、磁場デブリミチゲーション技術の有効性が実証されたことは、大きな技術ボトルネックが解消されEUV光源が市場導入に大きく近づいたことを示しています。我々は今後もEUV光源の開発を通じて、半導体産業の発展とIoT社会の実現に貢献していきます。」
注)ギガフォトンがEUVリソグラフィ量産工場対応仕様にて設計した光源。別名称「高出力実証機」
*本件の詳細は米国カリフォルニア州サンノゼで2月26日(米国時間)より3月2日まで開催される先端露光の国際シンポジウム(SPIE
Advanced Lithography 2017)で発表予定です。
http://spie.org/conferences-and-exhibitions/advanced-lithography
ギガフォトンについて
2000年設立以来、ギガフォトンはレーザーサプライヤーとして、価値あるソリューションを世界の半導体メーカーに提供し続けています。ギガフォトンの、特許を取得した革新的技術であるLPP
EUVソリューションは、費用対効果と生産性に優れた量産向けEUVスキャナーの実現に向けて先導的役割を果たしています。ギガフォトンは、研究開発から製造・販売・保守サービスまで、常にユーザー目線に立った業界最高水準のサポートをお約束します。詳細についてはwww.gigaphoton.comをご覧ください。
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