オリバー・ワイマン・レポート、銀行・保険業界の1兆ドルの収益とコストが移行する可能性を示唆
ニューヨーク & スイス・ダボス--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --
デジタル流通プラットフォーム、新商品提供会社、代替的資本源、アウトソーシングの拡大が業界の状況を根本的に変え、金融サービスは「モジュール化」しつつあります。これは、世界的経営コンサルタントのオリバー・ワイマンの最新レポート「モジュール型金融サービス:業界の新たな形態(Modular
Financial Services: The New Shape of the Industry)」による見解です。
オリバー・ワイマンの調査によれば、この変化により、現在5兆7000億ドルの収益を生み出している銀行・保険業界で、1兆ドルの収益とコストの移行が見込まれます。新しい顧客プラットフォームが、現在の銀行・保険市場から500億~1500億ドルの収益を奪う可能性があります。これはイーベイの収益の数倍あるいは銀行・保険業界の収益の1~2%強に相当します。
モジュール型金融サービスで最も恩恵を得るのは消費者です。消費者はさまざまな商品提供会社を利用できるようになり、競争の激化により利益率は圧迫されることになるでしょう。このレポートは、価格の低下により1500億~3000億ドルの価値が消費者に移行する可能性があると見積もっています。新しい技術に基づいた革新的なビジネスモデルがシェアを獲得し、さらに1500~2500億ドルの既存の収益が奪われる可能性があります。
オリバー・ワイマンのパートナーであり、共同執筆者であるマット・オーステンは次のように述べています。「モジュール型金融サービスは市場全体にわたってさまざまな速さで現れています。現在、米国の銀行業は欧州やアジアよりもモジュール化されており、損害保険は生命保険よりモジュール化されています。モジュール型の業界構造はますます深化し、新たな市場に拡大しています。金融危機以後、ほとんどの企業は既存の統合的ビジネスモデルの最適化に注力してきました。業界は今、新たなモジュール型の構造に移行しつつあります。」
このレポートでは、大規模な統合型金融サービス企業が、現在も既存の顧客関係、安全で大規模な事業、法規制対応要件の準拠といった大きな競争上の利点を享受し、今でも成功する上で優位な立場に立っていることを明らかにしています。しかし、コストがかさみ柔軟性のないレガシー・インフラは持続することができず、競争によって現在の営業プラットフォームの徹底した見直しを迫られるでしょう。このレポートでは、世界の大手銀行の目標コスト削減は3400億ドルもの額になる可能性があると見積もっています。世界大手銀行の「プラットフォーム変革」費用はかなりの額になり、各銀行で40億ドル以上になる可能性があります。これは100行の大手総合銀行が支払う平均年間配当金の17億ドルを上回っています。
オリバー・ワイマンの金融サービス担当マネジングディレクターであるテッド・モイニハンは次のように述べています。「完全なモジュール型金融サービス部門を予想するものでないとしても、顧客が金融サービスを購入する方法と企業がこれを提供する方法は変わろうとしています。」
オリバー・ワイマンのモジュール型金融サービス・レポートはこちらでご覧ください。
オリバー・ワイマンについて
オリバー・ワイマンは経営コンサルティングの世界的なリーダーです。26カ国50都市以上にオフィスを構える深い業界知識と戦略、オペレーション、リスク管理、組織改革の分野における専門的な知見を融合させています。当社の3700人のプロフェッショナルは、クライアントが最も魅力的な機会をとらえるため、ビジネスを最適化し、オペレーションとリスク・プロファイルを改善し、組織的成果を促進する手助けをします。オリバー・ワイマンは、マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ(NYSE:MMC)の完全所有子会社です。詳しい情報については、www.oliverwyman.comをご覧ください。オリバー・ワイマンをツイッターでフォローしてください(@OliverWyman)。
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