こんにちは、松尾伊津香です。
前回の続きから。
前回、柔軟性とは二方向の力を理解する力、とお伝えしました。
前回までの記事はこちら↓
>【男性のための柔軟性アップ講座 連載第一回】女性と同じ方法はNG!?男性に必要な柔軟性アップの方法とは
>【男性のための柔軟性アップ講座 連載第二回】柔軟性を上げるために必要な2つの力
今回はこの二方向の力に関して
もう一歩踏み込んでお話ししていきましょう。
例えばこちら。
開脚前屈です。
前屈という言葉からも分かる通り、
意識はどうしても前の方に引っ張られるわけです。
もちろんその力が大事なんですが、
前回「伸びるところと縮むところはセット」とお伝えした通り
引き込む力も必要です。
この場合、下腹の方に力を引き込んでいます。
引き込む力があるから体は安心して伸びるわけです。
土台があるから体は伸びる
例えばゴム。
ゴムが伸びる前提条件として
しっかりと土台が固まってことが必要ですよね。
もし上記の写真で
足でしっかりゴムの端を止めておかなければ
引っ張ろうとしてもゴムは伸びないわけです。
逆を言うと、引き込む力がなければ
体って伸びないんですよ。
ストレッチとマッサージの違いもここにあると思います。
もちろんマッサージでも筋肉や関節をほぐすので
筋肉が柔らかくなったり、
可動域が広がったりします。
しかし、上記のような自分自身で伸ばすというアクションは踏んでいないので
根本的な柔軟性の向上にはならないわけです。
筋肉が柔らかくなっただけで伸びていない。
前回の記事でも載せたこちら
一生懸命伸ばそうと意識しても、
要となる引き込む土台がないと
お尻や腰は伸びないわけですね。
その土台がここ
というわけです。
ちなみに、引き込むという表現をしていますが
これは「固める」ではないです。
「引き込む」「引き入れる」「縮める」
インストラクターによって表現はそれぞれですが
「固める」ではないのは
なんとなくでも理解しておきましょう。
様々な二方向の力で柔軟性は上がる
さて、開脚前屈に戻りまして
このポーズの場合複数の「二方向の力」があります。
今お話ししたのは上半身ですね。
今度は下半身を見てみましょう。
私の足、かかとがしっかり蹴り出されてるの分かりますか?
これ、かかとを押してるわけです。
かかとを押し出してる、つまり矢印の部分が働いていて
足の裏側(ハムストリングスやふくらはぎ)が伸びてますね。
と言うことは、どこかに縮んでる力も働いてるわけです。
どこでしょうか?
ここですね。
だから、踵を押すことで股関節を引き入れる力が働いてるわけです。
そうすることで、足が強い状態でストレッチされます。
最初のゴムの写真でいうと
赤の部分が出来上がったわけです。
すると、下半身全体が土台となり
安心して上半身は伸びるわけです。
ここまで見ただけでも
上半身の二方向の力
下半身の二方向の力
さらには下半身と上半身での二方向の力
の3つがあります。
このように
たくさんのに方向の力が折り重なって
開脚前屈を深めることができます。
ヨガの人ってポーズを「深める」という表現をするんですが、
こういうことを体で理解するという意味です。
考察が深まる、もしくは深い考察って言いますよね。
これは、その事柄に関して熟考したり、
あらゆる面から考えて理解したりすることですよね。
ポーズも一緒で、深めるものなんです。
柔軟性とは身体的ポテンシャルのことではなく
いかにそのポーズを深めたか、
熟考したり、あらゆる面から理解したか、
なんです。
手があって
足があって
首があって
胴体があって
背中があって
いろんな二方向があるから
それには時間はかかりますが、
それでも私たちはポーズは必ず深めることができます。
柔軟性はロジックです。
次回に続きます。
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