食品に技術革新の波がきている今、「完全食」(=一品で必須栄養素を完全に摂れる食品)が盛り上がっています。「自炊する時間がない」「栄養バランスを考えるのは難しい」……そんな悩みを、極限までミニマルになった食事が解決してくれるかもしれません。 本連載「食べてみたシリーズ」では、様々な新食品を徹底検証。調理過程や実食レポで、その実態に迫ります。
前回の「COMP」に引き続き、話題の完全食をピックアップします!
「脂っこい」「手軽だけど太る」というイメージがあるラーメン。罪悪感に苛まれながら食べる夜中のラーメンは美味しいものです。しかし、「健康にいい」ラーメンがあるとすればどうでしょうか。
今回取り上げるのは2018年12月に発売されたばかりの「BASE RAMEN」。すでにヒット商品を持つベースフード社の新たな完全食を実食し、お手軽さと健康への配慮が両立するかを検証します。
BASE RAMENとは
ベースフード(BASE FOOD)が2017年2月に発売したBASE PASTAは「手間をかけずに栄養バランスのいい食事をとりたい」という需要に応えて作られた完全栄養食。10種類以上の食材を練りこんだブレンド麺を使用し、たんぱく質、ミネラル、ビタミンなど 31種類の栄養素を1食で摂取することができます。
BASE RAMENはこのBASE PASTAの麺をラーメンとしても味わえるようにした新商品。麺類でありながら糖質50%オフ、カロリーも341キロカロリーと、ラーメンの「高カロリー・高糖質」なイメージを覆します。
一食分の栄養素基準値を軒並みクリアするBASE RAMEN。摂りすぎやすい炭水化物は控えめになるよう調整されている
◆「新発売、罪悪感のないラーメン | BASE RAMEN」(BASE FOOD)
BASE RAMEN おためしセットを作ってみた
2018年12月10日は「BASE RAMEN お試しセット」(980円)の発売日。ビジネスライフ編集部員もさっそく注文し、数日後に以下の4点が届きました。
・BASE PASTA® 2袋(細麺)
・ラーメン凪監修 すごい煮干しスープ
・こってり濃厚 豚骨醤油スープ
・BASE PASTA®スタートガイド
はじめてベースフード商品を注文した筆者が驚いたのは、そのシンプルなパッケージ。成分表示と商品名だけが書かれ、余計な情報は一切ありません。「PASTA」と表記されていますが、付属のスープはラーメン用。従来のBASE PASTAをスープでアレンジしたものがBASE RAMENのようです。
お試しセットのラーメンスープは20種類以上の煮干しを独自ブレンドした「ラーメン凪監修 すごい煮干しスープ」、ベースフードオリジナルの「こってり濃厚 豚骨醤油スープ」の2種類。まずは人気ラーメン店監修の「すごい煮干しスープ」から食べてみます。
BASE RAMEN 調理過程
①BASE PASTAを沸騰したお湯で1分間茹でる
②「すごい煮干しスープ」たれを240ccのお湯で希釈する
③BASE PASTAとスープ、煮干し粉末をどんぶりに入れる
調理時間約3分、即席麺のような手軽さでBASE RAMENが完成しました!
具沢山なラーメンにするにはトッピングを自分で用意する必要があります。BASE PASTAとスープだけではシンプルすぎたので、今回は海苔を追加。
実はラーメンと名のつくものを食べるのは数年ぶりの筆者。近年の糖質制限ブームに影響され、麺類から遠ざかっていたのです。ラーメンスープに油が浮かんでいるこの感じ、懐かしささえ感じます。褐色の麺に煮込みそば感を感じますが、肝心の味はどうでしょうか。
「すごい煮干しラーメン」実食
麺をよく見てみると筋が入っていて、麺にスープが絡むよう工夫されているのがわかります。
まずは一口。味の感想は……
「食べごたえがあって美味しい!」
チアシードなどを練り込んでいるだけあって、麺1本1本に密度の高さを感じます。歯を麺にあてたときの抵抗感、もちもちの食感に驚かされました。
煮干しスープは意外にさっぱりとした印象。BASE PASTAはどろっとしたスパゲティソースだけでなく、サラッとしたラーメンスープにも合うようです。残念だったのは撮影に時間がかかり、スープが少しぬるい状態で実食してしまったこと。アツアツ感の麺を啜るのはラーメンの醍醐味ですよね。
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100均アイテムでさらに時短調理!
次は豚骨ラーメンにチャレンジ……の予定でしたが、突然「鍋でベースパスタを茹でる」のが面倒になってしまった筆者。鍋を使うと洗い物が増えてしまうんですよね……。
そこで利用したのがDaisoの人気商品『電子レンジ調理器「丼」要らず』(108円)です。
Daiso『電子レンジ調理器「丼」要らず』(108円)。「お鍋やどんぶりは不要です」の文字が心強い
もともとは袋麺を電子レンジで調理するためのものですが、BASE RAMENにも応用できそう。
ベースフードの公式サイトでも、
鍋でゆでた方がおいしく仕上がるのでおすすめですが、電子レンジで調理することもできます。
という記載があります。
◆「【保存版】BASE PASTAのおいしい食べかた」(BASE FOOD MAGAZINE)
BASE RAMENの細麺は、水から調理した場合500wで3分半〜4分加熱すれば良いとのこと。さっそく水と麺を容器に入れ、レンジに入れます。
ゆでる前の麺。素の状態で食べるとアクが強い
ちなみに茹でる前の麺をそのまま食べてみたところ、かなり強く後味が舌に残りました。 パッケージを再度確認すると、
本製品は新鮮さとおいしさを保つためアルコールを使用しています。開封時にアルコール臭がすることがありますが、ゆでるとなくなりますのでご安心ください。
との表記が。この後味はアルコールのためでしょうか。茹で汁でタレを希釈するのはやめたほうがよさそうです。
容器をレンジから取り出し、蓋の湯切り穴から茹で汁を捨てます。麺の上にタレと熱湯を注げば、「鍋なし調理」完了です!
茹で汁を捨て、熱湯とタレを注いだ状態。
全体的に不健康そうな見た目ですが、これでも食物繊維は8.4g。むわっと漂う「ラーメンの匂い」に期待値が高まります。
レンジ調理で麺が茹で上がるのか少し不安でしたが、食べてみるとまったく違和感ナシ! 茹でる前の苦い後味はさっぱり消えていました。
豚骨スープの味は名前の通り濃厚。薄味に慣れた筆者には少しからいように感じられましたが、希釈するお湯が少なかったのかもしれません。
「BASE RAMENは”ラーメン”なのか」問題
健康食で真っ先に気になるのは「おいしさ」です。
「BASE RAMENは”ラーメン”なのか?」
そんな疑いを持っている人もいるでしょう。
正直ラーメンをほぼ3年ぶりに食べた筆者にはラーメンの記憶が乏しく、その究極の問いに答えることはできません。
しかし、これまでこんにゃく麺やおから麺などを食べてきた者としては「麺に食べごたえがある」それだけで大事件です。
人気ラーメン店の麺は通常1杯180g。BASE RAMENの122gはどちらかといえば少なめのラインにも関わらず、食後に余計なものを食べる気は起こりませんでした。
「1杯で完全栄養摂取」がコンセプトのBASE RAMENはいわゆる「ローカロリー・糖質ゼロ食」とは異なります。しかし通常の麺が糖質72.55g(カロリーslism調べ)ということを考えると糖質30.8gの麺は画期的。ファミレスで見かけるほうれん草麺と比べても遜色ありません。
野菜や低カロリー素材でカサ増しした食事では、胃が大きくなって「たくさん食べても満足できない」体になってしまいます。ダイエットを考えるなら、少しの量で満足できるBASE RAMENの方が効果的です。
また、料理下手でもアレンジしやすいのがラーメンのいいところ。オーソドックスなトッピングを麺の上にのせるだけで満足感の高いリッチな一杯が出来上がります。
◆リバウンドの原因は食事制限?「野菜は食べても太らない」が「終わらないどか食い」へ!
まさに麺が食事と健康のベースとなっている「BASE PASTA」。そのアレンジとして登場した「BASE RAMEN」は、「BASE PASTA」の新たな切り口を提示してくれる商品でした。
「BASE RAMEN」購入は下記のサイトから。
◆完全食 BASE RAMEN® おためしセット(BASE FOOD)
次回の完全食はベースフード社の主力商品「BASE PASTA」を「COMP」と徹底比較! 成分表示を丁寧に分析すると、2つの「完全食」の得意分野が見えてきます。