
HS SmartEnergy Lab YAMAZAKIの外観(左:正面とソーラーカーポート、右:背面)

HS SmartEnergy Lab YAMAZAKIの外観(正面とソーラーカーポート)

HS SmartEnergy Lab YAMAZAKIの外観(背面)

第一弾の実証システム
「HS SmartEnergy Lab YAMAZAKI」では、電力会社の電力量計よりも需要家側(ビハインド・ザ・メーター:BTM)に設置された発電・蓄電設備やエネルギー管理設備を活用する電力システムの実証・開発に取り組みます。第一弾として、電力会社からの受電電力が限られる場合でも、EV急速充電器を動かせる「片方向型蓄電システム」の実証を開始します。
開設に合わせて、同日、同拠点にて開所式を開催しました。式典には、ATVK村長の山下 晃正氏(元京都府副知事)をはじめ、ATVKを運営する公益財団法人京都産業21の関係者が出席しました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/645237/LL_img_645237_1.jpg
HS SmartEnergy Lab YAMAZAKIの外観(左:正面とソーラーカーポート、右:背面)
【背景】
AIデータセンター(AIDC)などの新設・増設に伴い、大容量の電力を早期に確保するニーズが高まっています。一方、系統接続に必要な送配電設備の増強には時間を要するうえ、大型変圧器などの調達期間も長期化しており、希望する時期に必要な受電容量を確保することが課題となっています。こうした背景から、需要家側に発電・蓄電設備を設け、系統からの電力供給を補完しながら必要な電力を確保する、ビハインド・ザ・メーター(BTM)型の電力システムへの関心が高まっています。
【HS SmartEnergy Lab YAMAZAKIの役割】
当社は、電気を効率よく変換・制御する技術(パワーエレクトロニクス)を専門とし、450件を超える開発に携わってきました。「HS SmartEnergy Lab YAMAZAKI」は、この技術を機器単体からシステム全体へ広げるための拠点として、ビハインド・ザ・メーター(BTM)型電力システムをテーマに、3つの役割を担います。
1. 機器をつないで試す:
太陽光発電、蓄電池、EV充電器など、国内外のエネルギー機器を実際につないで動かし、組み合わせを検証します。機器は順次追加し、実証テーマを広げていきます。
2. まとめて動かす仕組みを開発する:
機器の間で電気を融通する当社のシステム「biPOWERshare」を、実際の設備で開発・改良します。
3. 見ていただき、導入後につなげる:
お客様やパートナー企業との見学・共同検証の場とします。運転データは、製品の改良と、遠隔での監視・保守サービスに生かします。
【HS SmartEnergy Lab YAMAZAKIの概要】
名称 :HS SmartEnergy Lab YAMAZAKI
所在地:京都府乙訓郡大山崎町字大山崎小字鏡田30番地1
アート&テクノロジー・ヴィレッジ京都(ATVK)内
開設日:2026年11月2日(月)
広さ :約100坪(約330平方メートル)
【アート&テクノロジー・ヴィレッジ京都(ATVK)について】
ATVKは、京都府が2023年10月に大山崎町に開設したオープンイノベーション拠点で、運営は公益財団法人京都産業21が担っています。京都の文化・芸術の力とテクノロジーを掛け合わせ、新しい産業の創出と次世代を担う人材の育成を目指しています。約23,000平方メートルの敷地には入居企業(10社)が活動する区画のほか、交流棟や実証実験のためのスペースがあります。異なる業種の企業や大学が集まり共同で新しい取り組みを進めています。当社は入居企業としてここに電力システムの実証・開発拠点「HS SmartEnergy Lab YAMAZAKI」を構えました。
【第一弾の実証:小さな受電容量でも大きな電力を使える蓄電システム】
最初の実証テーマは「片方向型蓄電システム」です。工場や事業所でEV充電器や太陽光発電を導入する際、現場では次の2つが壁になっています。
1. 受電容量の不足:
EV急速充電器は短時間に大きな電力を使います。設置のために受電設備を増強すると、充電器本体を上回る費用がかかることがあります。
2. 系統連系の手続き:
太陽光発電や蓄電池を電力系統につなぐには、電力会社との協議や規定への適合が必要です。
時間がかかるうえ、海外製品には日本の規定に対応していないものも多く、選べる機器が限られます。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/645237/LL_img_645237_4.png
第一弾の実証システム
片方向型蓄電システムは、太陽光発電や蓄電池、EV充電器などを接続する独立した電力ネットワーク(マイクログリッド)を構成します。電力系統から受け取る電力は、システム内部の蓄電池の充電にのみ使用します。マイクログリッドは電力系統と連系せず、内部の蓄電池を介して電力の供給を受けます。
この仕組みにより、電力系統から受け取れる電力が小さい場合(17kW)でも、あらかじめ蓄えた電力を使って、必要なときに受電電力を上回る出力(100kW級)を供給できます。また、マイクログリッドは電力系統に連系されないため、マイクログリッドに接続する太陽光発電や蓄電池は系統連系協議が不要になります。
この実証では次の4点を確かめます。
1. 小さな受電で大きな電力を使う:
17kWの受電のまま、EV急速充電器などを運転できることを確かめます。
2. さまざまな機器をつないで検証する:
国内外の太陽光発電・蓄電池・充電器をつなぎ、組み合わせて動くことを確かめます。
3. 太陽光を最大限に使う:
当社の電力融通システム「biPOWERshare」で、太陽光の電気を優先して使い、機器の間で電気を融通します。太陽光の電気を直流のまま充電器へ送る構成も検証します。
4. 運転データを集め、導入後の見守りにつなげる:
実際の運転データを取得し、製品の改良と、遠隔での監視・保守サービスに生かします。
【今後の展望】
「HS SmartEnergy Lab YAMAZAKI」では、第一弾に続いて次の展開を進めます。
■ 実証テーマの拡大:
新しい機器を順次加え、第二弾以降の実証を進めます。
■ 京都府と連携した地域での実証:
京都府と連携し、防災拠点や道の駅などでの実証を進めていきます。災害で停電したときにも電気を使える拠点づくりや、EV充電の整備に、「HS SmartEnergy Lab YAMAZAKI」で確かめた仕組みを生かします。
■ ATVK施設全体への拡大:
大型の蓄電システムを加え、施設全体の電気の流れを最適にする実証を目指します。
■ 工場・事業所・EV充電拠点への提供:
実証した機器とbiPOWERshareを組み合わせ、設計から導入、導入後の見守り・保守まで一貫して支えます。
■ AIデータセンター向け電源への応用:
受電に制約がある場所で大きな電力を使う、という課題は共通であり、本実証で得られた知見を基に、AIデータセンター向け電源への応用可能性を検討します。
■ サイバーセキュリティへの対応:
IoT機器のセキュリティを評価する国の制度「JC-STAR」に対応します。
当社は、北九州市のラボ(HS PowerDevice Lab HIBIKINO)でパワー半導体の評価を行っています。部品の評価を担う北九州と、システムの実証を担う京都の二拠点で、開発を進めます。
【会社概要】
名称 :ヘッドスプリング株式会社
本社 :東京都品川区東品川2丁目5番5号 ハーバーワンビル3F
京都事業所 :HS SmartEnergy Lab YAMAZAKI
京都府乙訓郡大山崎町字大山崎小字鏡田30番地1
アート&テクノロジー・ヴィレッジ京都(ATVK)
名古屋事業所 :愛知県名古屋市昭和区鶴舞1丁目2-32 STATION Ai
北九州事業所 :HS PowerDevice Lab HIBIKINO
福岡県北九州市若松区ひびきの2番5号
北九州学術研究都市情報技術高度化センター
インド現地法人:Headspring Smart Energy Pvt. Ltd.(HSSE)
Shapath-V,1501,15th floor, opp.karnavati club,
s.g.highway, prahladnagar, Ahmedabad, Gujarat - 380015
代表者 :代表取締役社長 星野 脩
事業内容 :パワーエレクトロニクス製品の開発・製造・販売事業
新興国向けコンサルティング・新エネルギー事業
資本金 :1億円
設立 :2014年7月
※文中の製品名・規格名は各社・各団体の商標または登録商標です。装置の仕様は予告なく変更される場合があります。
