インターネットサービスのパスワード設定に関する調査レポート
インターネットサービスのパスワード使い分け状況
(表)インターネットサービスのパスワード使い分け状況
年代別パスワード使い分け状況
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インターネットサービスのパスワード設定に関する調査レポート
■調査サマリー
・インターネットサービスのパスワードで最も多いのは「すべて同じパスワードにしている」
・年代が上がるほどパスワードを同一にする傾向が強く、40代以上では3割を超える
・パスワードの種類数は「1~3種類」が最多で使い回しが多い傾向がある
・パスワード使い回しの理由で最も多いのは「管理が面倒だから」と「覚えやすいから」
・パスワード管理方法は「紙にメモしている」がトップ、次いで「スマホやPCのメモ帳アプリに保存」
・「簡単なパスワードを使っていた」と「同じパスワードを使い回していた」が不正アクセス被害を受けやすい傾向がある
※本情報を引用する場合、以下ページを参照元としてください。
https://wacaru-net.co.jp/internet-password/
■今回のアンケート項目
インターネットサービスのパスワード設定・管理状況について、ランダムに選定した570名に対し次の調査を行いました。
・インターネットサービスのパスワード使い分け状況
・年代別パスワード使い分け状況
・パスワードの種類数
・パスワード使い回しの理由
・パスワードの管理方法
・実施しているパスワードのセキュリティ対策
・思い当たる不正アクセスの原因
・パスワード使い分け状況別の不正アクセス経験
以降でアンケート結果を詳しく見ていきます。
■インターネットサービスのパスワード使い分け状況
インターネットサービスのパスワード使い分け状況について回答をまとめました。結果は以下の通りです。
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インターネットサービスのパスワード使い分け状況
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(表)インターネットサービスのパスワード使い分け状況
「すべて同じパスワードにしている」が全体の60%以上を占めており、一方で「常に使い分けている」は約3%でした。
この結果から、「登録するサービスごとにパスワードを設定するのが面倒」「できるだけシンプルにまとめたい」というユーザーが多いと考えられます。
■年代別パスワード使い分け状況
次に、年代別のインターネット上のパスワード使い分け状況について調査しました。結果は以下の通りです。
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年代別パスワード使い分け状況
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(表)年代別パスワード使い分け状況
「すべて同じ」が20代・30代は30%未満との結果となりました。一方で40代以上の世代では30%を超え徐々に増加する傾向がみられました。
この結果から、年齢を追うごとに複数のパスワードの管理が面倒または苦手意識があると考えられます。
また、「一部使い回し」がほとんどの年代で60%~70%程度を占めており、「常に使い分けている」が10%未満でした。
どの年代に関わらず、パスワードの使い分けに手間をかけるよりも、使い回す利便性を重点としていることが伺えます。
■パスワードの種類数
インターネット上でのパスワードの種類数についても調査を実施しました。結果は以下の通り。
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パスワードの種類数
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(表)パスワードの種類数
パスワードの種類は「1~3種類」が最も多く、サイトごとに個別にパスワードを管理するのではなく、使い回ししている可能性が高いと推測できます。
一方で「7種類以上」も30%程度の結果となりました。全体の3割程度の人は、多数のパスワードを管理することに抵抗がないとも考えられます。
■パスワード使い回しの理由
次に、インターネット上のパスワードの使い回しの理由について調査しました。結果は以下の通りです。
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パスワード使い回しの理由
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(表)パスワード使い回しの理由
「管理が面倒だから」「覚えやすいから」が5割程度の結果となりました。サービスごとにパスワード設定する手間や、複数のパスワードを記録する煩わしさを避けたいという意識が強いことが考えられます。
■パスワードの管理方法
インターネット上でのパスワードの管理方法についても回答をまとめました。結果は以下の通りです。
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パスワードの管理方法
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(表)パスワードの管理方法
「紙にメモしている」が最も多く、次点で「スマホやPCのメモ帳アプリに保存」が多いです。
アナログでもデジタルでも、すぐにパスワードを確認できる方法をとっている人が多いことが分かる結果となりました。
また、「ブラウザの自動保存機能を利用」しているユーザーも30%を超えており、利便性を重視してパスワード管理したいという意識が強いと考えられます。
■実施しているパスワードのセキュリティ対策
次に、実施しているインターネットパスワードのセキュリティ対策について調査しました。結果は以下の通りです。
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実施しているパスワードのセキュリティ対策
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(表)実施しているパスワードのセキュリティ対策
「他人に教えないようにしている」が最も多く、パスワード管理の基本として他者に漏らさない・共有しないという意識が高いことが伺えます。
次点で「2段階認証を設定している」という回答も4割を超えました。これは提供するサービス側で「パスワード+電話番号」といった2段階認証がデフォルトで設定されているケースが多いことも理由と推測できます。
■思い当たる不正アクセスの原因
次に、インターネットのパスワードに関する思い当たる不正アクセスの原因について調査しました。結果は以下の通りです。
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思い当たる不正アクセスの原因
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(表)思い当たる不正アクセスの原因
「簡単なパスワードを使っていた」が最も多い結果となりました。氏名や生年月日などの単純な組み合わせは、解読されやすく不正アクセスに繋がりやすいことが伺えます。
次点で「同じパスワードを使い回していた」も25%確認できました。パスワードを使い回していると、1つの漏洩からさまざまなサービスで不正アクセスされるリスクが高まるので注意する必要があります。
■パスワード使い分け状況別の不正アクセス経験
最後に、インターネットのパスワード使い分け状況別の不正アクセス経験について回答をまとめました。結果は以下の通りです。
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パスワード使い分け状況別の不正アクセス経験
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(表)パスワード使い分け状況別の不正アクセス経験
意外な結果ですが、「すべて同じパスワードにしている」「一部使い回している」よりも「常に使い分けている」人の方が不正アクセスをされた割合が多い結果となりました。
パスワードの管理だけで安心せずに、セキュリティソフトの導入やフィッシングサイトの確認等、多方面で注意すべきだと考えられます。
■総括
今回のインターネットサービスのパスワード設定に関する570名への調査により、主に次のことが分かりました。
・インターネットサービスのパスワード使い分け状況で「すべて同じパスワードにしている」が66.5%で最も多い
・パスワード使い回しの理由は「管理が面倒だから」と「覚えやすいから」が半数近くを占める
・パスワードの管理方法は「紙にメモしている」が43.3%で最も多く、アナログな管理が依然として主流
・実施しているセキュリティ対策では「他人に教えないようにしている」が59.6%で最も多い
・不正アクセスの原因として「簡単なパスワードを使っていた」「同じパスワードを使い回していた」が上位を占める
・パスワード管理アプリを使っている人は17.2%で、専用アプリの利用は少ない
・特にセキュリティ対策をしていない人が13.2%おり、セキュリティ意識に大きな個人差がある
今回の調査結果として、最も多かった「すべて同じパスワードにしている」が全体の66.5%を占め、3分の2以上のユーザーがパスワードを使い回していることが分かりました。
近年、サイバー攻撃やデータ漏洩が頻発している中でも、利便性を重視してパスワード管理がおろそかになっているユーザーが多いと考えられます。
年代別でみると若い世代ほど使い分けの意識が高く、40代以上になると同じパスワードを使う傾向が強まっています。
また、管理方法についても紙へのメモやスマホのメモ帳など、身近で手軽な方法が選ばれており、専用のパスワード管理ツールの利用はまだ限定的です。
多くのユーザーが利便性を優先してパスワード管理を簡略化している実態を踏まえると、不正アクセスのリスクを軽減するためには、パスワードの使い分けや、複雑で推測されにくいパスワードの設定などの基本的なセキュリティ対策を行うことが重要と言えるでしょう。
■調査概要
調査主体:株式会社WACARU NET
調査方法:クラウドソーシングサイト上のアンケート
調査対象:クラウドソーシングサービスに在籍する570名に対して実施
実施期間:2025年7月28日~2025年7月31日
■引用時の参照ページ
本情報を引用する場合、以下ページを参照元としてください。
https://wacaru-net.co.jp/internet-password/
■会社概要
株式会社WACARU NET
代表取締役 : 鎌田 大樹
所在地 : 東京都中央区日本橋室町1丁目11-12 7F
設立 : 2021年6月
事業内容 : メディア運営、データ分析
ホームページ: https://wacaru-net.co.jp/