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ハートブリッジ協同組合理事長、行政書士金子英隆氏のインタビュー記事を人民日報海外版日本月刊にて公開



金子英隆氏


ハートブリッジ協同組合


行政書士事務所


仕事の風景(1)

『人民日報海外版日本月刊』は、ハートブリッジ協同組合理事長、行政書士金子英隆氏のインタビュー記事を公開しました。

午後の澄み渡った明るい光の中で、金子英隆氏の胸にある金色の秋桜がほのかに輝いている。満開の秋桜の花びらが、変体仮名の「行」の字を囲んでいるのは、日本の行政書士の徽章である。このデザインの意味は、「和を以て秩序を守る」「誠実を貫く」と解釈することができる。行政書士は、日本独自の法律職資格であり、最も幅広い分野に適用される資格でもある。市民に寄り添い、自律的で親しみやすいことが、行政書士に求められる職業倫理である。
技能実習制度の育成就労制度への移行は、日本の外国人労働者政策の大きな動きであり、海外の各界からも注目されている焦点の一つだ。本誌は、読者から寄せられたメッセージをもとに、日本で働く外国人労働者の声や監督機構の反響について、金子氏にインタビューした。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/407511/LL_img_407511_1.jpg
金子英隆氏

■注目と批判は、改善と進歩のため
時計の針を1980年代に戻そう。現在の技能実習制度が始まったのは1993年だが、それ以前の高度経済成長期のバブル期の日本では、建設現場が乱立し、労働力不足が常態化したと同時に、日本の好待遇に惹かれて途上国から多くの不法入国者が違法な労働者として参入してきていた。このような状況下では、理不尽で法規に反する雇用形態がかなり一般的になっていたことは想像に難くない。歴史の発展という観点から見れば、技能実習制度の導入は発展のニーズに応えたものであり、時代の進歩であった。

日本が技能実習制度を創設したそもそもの目的は、日本の先進的な生産技術を経済的に立ち遅れた国々に普及させることであったが、実際に実施されてみると、この制度は国内の人材不足を緩和させる役割も担った。したがって、技能実習制度下のマイナス面のニュースについては、ポジティブな側面とネガティブな側面の両方を客観的に見る必要がある。「ブラック上司」や「職場のいじめ」などの問題を回避するため、日本政府は監督機関を設置し、従業員を必要とする日本企業に自社で外国人技能実習生を採用して受け入れる権利を持たせず、監理団体や機構の監督を受け入れなければならないようにした。結局のところ、問題のある企業や監督組織は主流ではないのだ。
技能実習制度が施行されたこの30年間、日本政府は数々の革新措置を試みてきた。例えば、インドネシアで日本企業が仲介機関や監理団体を介さずに直接外国人労働者を採用するという取り組みが行われたが、その成果はあまり芳しくなかった。これにより、監理団体や仲介機関が外国人労働者の受け入れにおいて重要な橋渡し役と管理機能を果たしていることが裏付けられたと言える。一方で、外国人技能実習生の労働環境に対するメディアの高度な関心と監視があったからこそ、技能実習制度は絶え間なく改善され、より人道的な制度へと発展してきた。日本は、外国人技術者の育成の重要性を十分に認識しており、積極的な姿勢で国際的な労働市場に対応しつつある。
人材育成制度は、監視と改善の結果であり、これは有識者たちによる共同の制度改革の賜物であり、金子英隆もその一員である。
「技能実習制度の規定では、外国人技能実習生は最低3年間は日本で働かなければ転職できないため、たとえ個人の期待に合わない雇用主や個人の成長に適していない雇用主に出会ったとしても、我慢するしかありません。このようなモチベーションの欠如は外国人技能実習生の成長に悪影響を及ぼし、客観的なレベルでは企業の生産効率にも悪影響を及ぼします。新しい育成就労制度の施行後、外国人技能実習生は来日1年で転職を希望できるようになりました」。
金子氏は早稲田大学第一文学部出身の人材で、石橋湛山元首相や小渕恵三元首相の後輩でもあり、早稲田大学の同窓会である「行政書士稲門会」の幹事や千葉県行政書士会の国際部部員など、社会的な仕事も兼務している。
また、早稲田大学の他の学部の稲門会とも交流を強化しており、さらに都道府県の関連業務の各協会とも密接に連動し、東京出入国在留管理局および千葉出張所、松戸出張所が主催する在日外国人のための無料相談会などの公益事業にも定期的に参加し、今年の下半期には千葉県行政書士会会員向けに特定技能制度の考え方や施策の分析などの講師も務める予定だ。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/407511/LL_img_407511_2.jpg
ハートブリッジ協同組合

■共感の心を持つ仁義の人
金子英隆氏へのインタビューは非常に順調に進んだ。この和やかな雰囲気や親近感は、以前に数回のチャリティ活動や日中文化交流イベントで、彼が妻のために運搬係や運転手を務め、熱心にサポートしていたことで、記者と数回顔を合わせたことから生まれたものではない。金子英隆氏には、初対面の人にも安心感と信頼感を与える特別な雰囲気がある。
交流のために何度か中国を訪れている金子氏は、中国の急速な経済発展に大変敬服している。しかし、その一方で雇用への圧力の高さやジェンダー、年齢差別の存在にも気づいてきた。仕事柄、彼は「路線変更」を希望するケースに多く遭遇する。多くの場合、彼らは家庭の重荷を背負い、現状を変えることが急務だが、学歴やスキルの欠如によって制限され、求職に強みがない。「勤勉」、「積極的」、「努力」はすべてポジティブな言葉であり、より多くの機会を見つけ、より多くの可能性を生み出そうと努力する人々を見過ごすべきではない。金子氏は、彼らの変化を求める切迫した気持ちを重んじ、常に忍耐強く政策に沿った回答を与え、彼らに適切な仕事を見つける手助けをしている。
日本企業の「職業訓練」システムは相当成熟している。外国人技能実習生も日本企業に入った当初は職業訓練を受け、専門的なスキルを身に付けられる。日本で働くことは、彼らにセカンドチャンスを提供している。金子氏が支援した外国人技能実習生の中には、母国に帰って起業し、成功した例も多い。
日本にやってくる外国人技能実習生は、ほとんどが初めての海外、あるいは初めての遠出である。金子氏はいつも、わざわざ車で空港まで出迎えに行く。「見ず知らずの外国人が、人生の不安を抱えながら、身の安全と荷物を私に託してくれるのだから、絶対にその信頼に応えなければなりません」。儒教では「仁者は万物と一なり」というが、こうした相手のことを第一に考える姿勢が、金子氏の貫く「仁義」の精神のパワーの源なのだろう。
激しい論戦や立場の対立もなく、冤罪を晴らすような劇的な物語もない。信頼できる行政書士は、相手の身になって考え、雪中に炭を届ける人情味がある。新型コロナが蔓延し始めた2020年初頭、ベトナムから初めて外国人技能実習生となった女性が正式な勤務開始前に新型コロナと診断され、一緒に渡航して来た3人のベトナム人はすぐに濃厚接触者であることが判明し、全員を隔離する必要が生じた。日本政府は無料で隔離する方針を打ち出していたが、感染者がまだ在留情報を更新していなかったため、受け入れる適切な医療機関がなかった。ホテルでの自己検疫の費用は、日本に来て働き、努力によって人生を変えたいと願っている外国人技能実習生たちにとって、予期せぬ災難だった。
外国人技能実習生の立場になって考えた金子氏とその妻である趙詩蔓さんは率先して4人を受け入れ、決して広くはない自宅にまず感染者を宿泊させた後、さらに3人の濃厚接触者の宿泊先を提供した。金子氏との度重なる交渉の結果、千葉県の保健機関は例外的に彼らを受け入れ、無料で隔離・治療することになった。この時、妻はすでに高熱で寝込んでいた。志を同じくし、精神的にも結び付いている二人は一言も不満を漏らすことはなかった。


■真心でつないだ「ハートブリッジ」
富士山の麓にある平凡だが賑やかな家、それが金子氏の祖母の家だった。記憶の中では、その家にはいつも人の出入りが絶えなかった。それが成功した事業家であろうと、貧困にあえぐ老人であろうと、祖母はいつも辛抱強く応待し、じっくりと話を聞いた。細身の祖母は「みんなのお母さん」となり、何か困ったことに遭遇するといつも彼女を頼りにした。これが、幼い金子氏の心に最初に芽生えた愛と優しさの種だったのかもしれない。
金子氏は三味線を弾くのがうまい。沖縄を通じて日本に広まり、さまざまな芸術分野で生み出されてきたこの楽器が心に響くたびに、長い歴史を持つ国への憧れを深めていった。妻の趙詩蔓さんとの出会いは、外国人技能実習生との交流活動から始まった。中国の東北地方で生まれ、損得を気にせず、温かく誠実に人と接するその女性は、彼の想像する古代文明の国にぴったりと重なった。彼の妻は素直で有能であり、二人は意見が合わないこともあるが、価値観を共有しているので常に合理的な解決策を見いだすことができ、二人の心血を注いだ「ハートブリッジ協同組合」は健やかに成長している。
特に中国からの実習生は、とても実直だ。彼らは質素に暮らし、日本で働きながら得た給料をできる限り貯金し、母国の家族のために多くのお金を残している。金子氏は、彼らの愛情や責任感に感動し、異国での一人暮らしのプレッシャーを和らげ、友人との出会いや感情を発散する窓口を作るために、できるだけ多くのさまざまな交流活動を企画している。春はイチゴ狩り、夏は海水浴、秋はハイキング、冬は金子氏と趙詩蔓さんの家に集まってにぎやかに餃子作りをしている。
記者との約束の前日、深セン大学東京校の左右真哉副校長が学生を連れて行政書士事務所を訪れ、金子氏の豊かな経験を学んだ。金子氏は自身の経験から行政書士の仕事の本質と意義を説明し、これからの就職活動シーズンに向けての方向性を指導した。同事務所には時折、同様の依頼が舞い込むが、彼はいつも人一倍の忍耐で信頼に応えている。
慈悲深い者は人を愛する。日本人であろうと、中国人、ベトナム人であろうと、金子氏は常に相手の立場に立ち、相手の心に寄り添う。些細なことでもフィードバックし、関係情報を収集し、プロセスを進め、手続きを推し進め、密接に繋がり、仕事が始まると完全な没入状態となるので、中国の名門大学を卒業した行政書士事務所スタッフの馬雲飛さんからは、「忘我・・自分を忘れている」と笑われている。冗談はさておき、馬さんは金子氏への尊敬を隠さない。ビジネススキルや語学力が明らかに向上したことに加え、彼の世界に対する楽観的な姿勢が周囲の人々の熱意に火をつけ、その影響を大きく受けているのだ。中国出身の女性スタッフの夏静傑さんは、口数は少ないが非常に真面目に仕事に取り組んでいる。
彼女は金子氏の振る舞いを見て存在意義を感じ、「この仕事は助けを必要とする人々を支援するだけでなく、自分自身も充実させることができる」と語っている。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/407511/LL_img_407511_3.jpg
行政書士事務所

■取材後記
今後の展望については、「初心を守り続けたいだけで、規模を拡大したいとは思わない」と、金子氏は語る。外部からのハートブリッジ協同組合への評価は、「非常に特別だ」。24時間サービスを提供するハートブリッジは、労働組合、婦人会、町内会の役割を果たす外国人労働者のための公益組織のようでもある。外国人労働者と日本人雇用者の間にコミュニケーションと信頼の架け橋を築くことが、妻の趙詩蔓さんの信念であり、金子氏が持ち続けている願いでもある。

プレスリリース詳細: https://peoplemonthly.jp/n14484.html
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