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7月6日(日本語版)
EUのMRV規制は、5,000総トンを超えるすべての船舶に対し、EUおよびEEA域内の港を発着するCO2排出量のデータを収集・報告することを義務付けるもので、2024年1月1日以降、海運がEU排出量取引制度(EU ETS)に組み込まれることを想定した基盤となるものです。
2022年の海運業界のETS適用総排出量は8,340万トン・CO2換算(tCO2e)で、2021年から0.22%の小幅減少となりました。現在の市場価値である排出枠(EUA)あたり90ユーロで計算した場合、海運の排出量は年間75億ユーロに相当します。
2024年に排出量の40%、2025年に70%、2026年に100%をカバーするETSの段階的導入期間を考慮し、EUAの価格の基幹構造を示す「フォワードカーブ」を利用した試算によれば、海運業界は2024年に31億ユーロ、2025年に57億ユーロ、2026年に84億ユーロの責任を被る可能性があります。
注目すべきセグメントの減少と増加
今回のデータは、タンカー、コンテナ船、一般貨物船、リーファー、RO-RO、ケミカルタンカーなど、複数の海運セグメントで排出量の減少を示しており、またコンテナ船部門は最大の削減を示し、8.95%の削減、230万トンのCO2換算(tCO2e)の節約に相当します。しかし、旅客船とLNG船においては、大幅な増加が見られました。前者は前年比118%増の280万トン(tCO2e)、後者は63%増の210万トン(tCO2e)となりました。
貿易パターンの変化
排出量の変化は、環境業務の改善というよりも、欧州の貿易パターンの変化を反映していることに注視することが重要です。一方で、LNG船は、ロシアのウクライナ侵攻を受けて欧州がパイプライン・ガスへの依存を減らし、海上LNG輸送量が大幅に増加したため、アジアから欧州への取引が劇的に増加しました。
財務に与える影響
「今回の予想される負債は、海運会社がETSへの参入準備を進めることの重要性を強調していると言えます。我々は、海運のバリューチェーン全体から顧客を集め、来年の開始を見据え完璧に
準備を整えています。より多くの海運会社がこうした準備を進めることを奨励します」とHecla Emissions Managementのディレクターであるヒューゴ・ウィルソンはコメントしています。
ターンキー・ソリューション・プロバイダー
ヘクラ・エミッション・マネジメントは、2022年にウィルヘルムセン・シップマネージメント(WSM)とアフィニティ・シッピングLLPによって設立されました。事業は、関連口座の設定から、登録要件の管理・運営、EUAの売買への即時アクセスまで多岐にわたります。合弁会社はオスロとロンドンにそれぞれ事務所を構えています。
強力なパートナー
WSMは船舶管理で長い経験を持ち、世界的な事業実績として、450隻以上の船舶を数える。
一方で、アフィニティは5大陸に船舶仲買支店を持ち、2019年から活動しているカーボンアドバイザリーおよびトレーディング専用デスクを持っています。
EU ETSの詳細および参入に向けた準備方法については、team@hecla-em.com までお問い合わせください。
写真キャプション:
Hugo Wilson, Director of Hecla Emissions Management (Photo: Wilhelmsen Ship Management)
*当件に関する報道機関からのお問い合わせ
Esther Gan (英語: Wilhelmsen Shipmanagement ) Esther.Gan@wilhelmsen.com
吉田麻貴. (日本語:スターマリン・パブリックリレーションズ)maki@starmarinepr.com