ナッジ、スーパーの野菜売場で測定する親子
小・中学生を対象にしたベジメータによる野菜摂取量改善試験(浜松市)
佐賀県企業対抗ベジアップ選手権(佐賀県)
「もっと野菜を食べよう」野菜摂取量の見える化の取組(農林水産省)
このことによって、10歳未満の子供から大人までの幅広い年代、職種、地域において、「野菜摂取量の改善をスコアで見える化」することで食生活が改善されて野菜摂取量の増加が可能になることを確認しました。
厚生労働省が10月に発表した健康日本21(第二次)の最終評価報告では、国、自治体、企業などの賢明な取組にも関わらず「野菜・果物摂取量の増加」が「D悪化している」と評価され、日本人の野菜不足の改善のための効果的な取組手法の開発が求められております。そこで、2022年に明らかになったベジメータ(R)を活用した様々な野菜摂取量の改善のための取組(利益相反なし)をご紹介します。
■小・中学生を対象にした野菜摂取改善のための取り組み 2) 浜松市
聖隷浜松病院眼科、常葉大学健康プロデュース学部健康栄養学科、浜松医科大学健康社会医学講座の研究者グループと浜松市健康福祉部健康増進課が、市民の健康寿命延長を目指す事業の一環として、ベジメータ(R)を活用した野菜摂取改善に共同で取り組んでおり、市内小中高大学生と企業従業員を対象に、定期的な測定と簡単な食育によって野菜摂取を促す取組を実施しています。
その取組の中で2021年 6~11月の6か月間小・中学生の児童、生徒を対象とした試験の成果が学術誌(Obana A, et al. Antioxidants, 2022)に公表されました。その結果によると、3か月毎の定期的測定で開始時よりも3か月、6か月後にベジスコアTMが有意に上昇しました。この試験の栄養指導は短時間の集団指導のみであり、ベジメータ(R)の測定よる摂取量の可視化が意識改革を促し、野菜摂取状況が改善したと考えられます。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/337941/LL_img_337941_2.jpg
小・中学生を対象にしたベジメータによる野菜摂取量改善試験(浜松市)
■佐賀県企業対抗ベジアップ選手権/働き盛り世代の野菜摂取習慣の定着 佐賀県
佐賀県はメタボリックシンドロームの予備群該当者が急増していること、糖尿病の予備群の割合が全国ワーストで、県民の生活習慣の改善が急務とされています。
令和3年度「さが健康維新県民運動(食と栄養)」の一環として、働き盛り世代に向けた啓発推進業務委託事業(企画コンペ)「ベジメータ(R)を用いた働き盛り世代を中心とした野菜摂取習慣の定着化を目指す提案」が採択され、2021年7~11月の期間、県下健康経営企業8社(9チーム)で3か月間毎月1回のベジメータ(R)測定で、初回測定値から伸長したベジスコアTMを企業間で競い合うベジアップ選手権が実施されました。
その結果、すべてのチームで平均ベジスコアTMの改善が確認され、当初の改善目標であった推定野菜摂取改善量50g/日(ベジスコアTM63)を6チームが達成し、ベジスコアTM 153の改善を達成した佐賀大学鍋島事業所チームが優勝しました。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/337941/LL_img_337941_3.jpg
佐賀県企業対抗ベジアップ選手権(佐賀県)
■「もっと野菜を食べよう」野菜摂取量の見える化の取組 3) 農林水産省
農林水産省は、野菜の日(8月31日)に関する特別企画として、手指のカロテノイドを測定することで日頃の野菜摂取状況が把握できる測定機器を省内に設置し、当省職員及び来庁者の野菜の摂取量を測定しました。
職員向けの取り組みにはベジメータ(R)が使用され、8月18日~9月2日の期間は健康診断会場で健診受診者を対象とした測定が行われ、9月5日~9月30日の期間はすべての本省職員を対象に、本省内の正面玄関付近に設置されたベジメータで試験参加者が継続的に自由に測定する形式(セルフモニタリング)で行われました。
全体の結果をみると、1回目のベジスコアTMは平均389(推定野菜摂取量305g程度)で、一般成人の平均(野菜280g)よりも高く、2回目以降の平均は430(推定野菜摂取量340g程度)と、41ポイント(推定野菜摂取量35g程度)上昇し、目標摂取量350gに近づきました。また、ベジスコアTMの5段階分類でみると、A(推定野菜摂取量350g以上)の割合が23.1%から39.5%に上昇し、Dの割合が13.5%から6.8%と約7ポイント減少しました。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/337941/LL_img_337941_4.jpg
「もっと野菜を食べよう」野菜摂取量の見える化の取組(農林水産省)
■ナッジ理論「親象が子象を鼻でそっと押す」のように“楽しく”野菜不足を改善
皮膚カロテノイドは「約2週間で変化する」特長 4)があり、行動変容の成果を早期に知ることができることから、2016年にベジメータが発売されたアメリカでは、食育を行う現場でベジメータ(R)が広く普及しています。特に、1回だけ測定して終わるのではなく、自身が努力した成果をスコアの上昇で実感し、成功体験が習慣化につながることから、“繰り返し測定する”ことが大切である 5)と考えられています。
近年、国内でも自治体を中心にこの取組が始まっています。またベジメータ(R)が設置されたスーパーの野菜売場では、セルフモニタリングで毎日のように測定する方や週末には家族全員で測定される光景が見うけられます。特に小さいお子さんには大人気で、親から野菜をたくさん食べると数値が上がると教えられ、一生懸命野菜を食べてその成果を確認しているようです。まさにナッジ理論「親象が子象を鼻でそっと押す」の実例を垣間見ることができます。(月平均2万回以上の測定がされるスーパーでは設置後の野菜の売上が130%以上に上がる経済効果も確認されています)
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/337941/LL_img_337941_1.jpg
ナッジ、スーパーの野菜売場で測定する親子
また、浜松市の研究でも子供のベジスコアTMを知ることで、野菜不足に気づき、家庭での食事内容に変化が起きて、結果的に野菜・果物摂取が増加してベジスコアTMが上がったと考えられます。
従来必要と考えられていた野菜に関する知識とは別に、「正確」に野菜摂取量を評価し、繰り返し測定し、野菜を増やした結果を実感するだけで改善が得られました。
当社はすべての国民が、無理なく楽しく行えて持続可能な健康増進のための食環境づくりの一端をベジメータ(R)で担えると考えており、後押しして参りたいと考えております。
■世界初の非侵襲的に野菜・果物の摂取量を評価する装置の発明に至った偶然の出会い
1999年にオーストラリアで開催された国際カロテノイド会議へ向かう飛行機内で偶然隣同士となったユタ大学物理学者のヴァナー・ゲラマン博士(米国LLC社:Longevity Link Corporation、CEO)とイェール大学慢性疾患疫学部門のスーザン・メイン博士(現FDA)との出会いから、非侵襲的に野菜・果物の摂取量を評価するプロジェクト 6)がスタートしました。
16時間のフライトで互いの研究を話し合った中で、メイン博士から自己申告による栄養調査はバイアスが掛かるので、研究では皮膚生検や血中カロテノイド測定が行われるが、いずれも侵襲を伴うため、これらに代わる非侵襲的な評価方法理想的であるとの話があり、そのひとつの方法として皮膚カロテノイド(皮膚1gに数マイクロgが含まれる)の測定が提案されました。それを受けて、プロトタイプの改良が続けられ、世界初の野菜・果物の摂取量を評価する光学的皮膚カロテノイド量測定装置(ラマン分光装置、特許取得)が誕生しました。
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/337941/LL_img_337941_5.jpg
世界初の果物・野菜摂取量を非侵襲で評価するラマン分光装置
さらに、価格を抑えるためにレーザー光源の代わりに白色LED光源で測定が可能な装置ベジメータ(R)(圧力介在反射分光法、特許取得)が開発され、2016年に発売開始し、2022年には新たに開発した分光測定技術のベジメータ(R)SE(普及版)を追加販売しております。
2020年にはカリフォルニア大学デービス校と米国農務省の研究者らが、世界中の野菜・果物の摂取量を評価する光学装置の論文を集積したシステマティックレビュー 7)で、LLC社が開発した2つの装置(ベジメータ(R)、バイオフォトニックスキャナー(R))は、正確に野菜・果物摂取量を評価できる装置として評価 6)されました。
■類似品にご注意ください
近年、海外の装置(ドイツ製)で、ベジメータ(R)の類似品が複数販売されていることが確認されており、アメリカでは誇大広告により出資を募った株式詐欺が発覚し起訴された 8)装置があります。
ドイツの科学サイトPsiram.com 9)では、この装置はカロテノイドの「量」や「密度」を正確には検出できておらず、肌のタイプ(メラニン色素:カロテノイドと同様の吸収スペクトル360~560nm)や血流(ヘモグロビン)、接触圧力などに左右されること、これらのエラーによりカロテノイドレベルの増加(野菜摂取量の増加)をほとんど確認できないことを指摘しています。また、利益相反のない第3者による評価がなされていないことも問題とされています。
これらの装置は、ベジメータ(R)と同様にLED光源を使用していますが、測定原理は全く異なります。
お客様におかれましては、ご注意いただきますようお願い申し上げます。
1) お茶の水女子大学、第3回B-ROPs研究会(2021.7.30) https://news.nissyoku.co.jp/news/takagi20210816100853809
2) Obana et al. Antioxidants 2022,11(8),1570;https://doi.org/10.3390/antiox11081570
3) 農林水産省プレスリリース(2022.11.18) https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/ryutu/221118.html
4) Jahns et al. Am J Clin Nutr. 2014 Sep;100(3):930-7. https://academic.oup.com/ajcn/article/100/3/930/4576566?login=false
5) https://www.wmdt.com/2018/08/de-food-bank-using-veggie-meter-to-encourage-healthy-eating/
6) https://www.nbcnews.com/id/wbna47647975
7) Radtke et al. Adv Nutr. 2020 Sep 1;11(5):1282-1299. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7490174/
8) https://whitesecuritieslaw.com/biozoom-inc/
9) https://www.psiram.com/de/index.php?title=Biozoom#Erfahrungsberichte_von_Kunden
【会社概要】
株式会社LLCジャパン/Longevity Link Japan Corporation
代表 : 代表取締役 前田 学
所在地 : 横浜市西区みなとみらい4丁目4番2号
横浜ブルーアベニュー12F
URL : http://www.llcjapan.jp/index.html
資本金 : 9,000,000円
取引銀行: 三井住友銀行横浜駅前支店、楽天銀行第三営業支店
事業内容:
(1)各種装置(ベジメータ(R)など)の輸入販売、応用開発並びにライセンス生産による製造、販売及び輸出
(2)機器による栄養素の測定に基づく食事指導及び保健指導サービス
(3)装置、サービスの企業へのサプライヤー など