小樽市の漁港にて、地元のニシン漁師と株式会社三浦水産、OMO5小樽のスタッフの打ち合わせの様子
ニシンの加工場を見学している様子
北海道庁農林水産部水産局水産経営課との打ち合わせの様子
2022年1月7日に開業する、都市観光ホテル「OMO5(おもふぁいぶ)小樽by 星野リゾート」は、ニシンの魅力を再発見するプロジェクトを始動しました。北海道でのニシンの漁獲量はここ5年で約3倍に増えましたが、消費量は増えず卸値は下落し続けているという現状があります(*1)。今回は、旨味や触感を残しつつも、骨まで食べられるように加工したニシンを使用したスペイン料理を独自に開発しました。この料理を、当ホテルのダイニングにて提供します。食にまつわる体験を提供することで、港町の文化を育んできた小樽の魅力を改めて発信していきたいと考えています。
*1 北海道庁農林水産部水産経営課資料
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小樽市の漁港にて、地元のニシン漁師と株式会社三浦水産、OMO5小樽のスタッフの打ち合わせの様子
背景
北海道では広く流通しており、漁獲量がここ5年で約3倍に増えているニシン。しかし、その消費量は増えず、卸値は下落し続けています。消費しきれないニシンは、食用と比べて約1/10の価格(*2)の魚肥(ぎょひ)(*3)として、取引されているため、持続的な資源の活用と産業の維持への影響が懸念事項となっています。そんな中、北海道庁は「oh!!さかなフェア」という取り組みにて、ニシンの消費を促す活動を行っています。
当ホテルは、小樽の水産業を支えてきたこのニシンに着目。oh!!さかなフェアに参画し、ダイニングにて提供するためのプロジェクトを開始しました。また、当プロジェクトに賛同いただいた、小樽市の「有限会社 入久(いりきゅう)三浦水産」に、ニシンの調達面で協力いただいています。
*2 北海道庁農林水産部水産局水産経営課提供データより
*3 魚を原料として作った肥料
活動の様子を紹介
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ニシンの加工場を見学している様子
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北海道庁農林水産部水産局水産経営課との打ち合わせの様子
当プロジェクトを担当するOMO5小樽のスタッフ七尾将明が入久三浦水産に伺い、ニシンの特徴や流通における課題を確認しました。北海道庁農林水産部水産局水産経営課では、当ホテル総支配人の姫野一社がニシンの現状を確認し、ニシンの消費拡大や価値向上に向けての取り組みについて話し合いました。
消費しきれていないニシンを、スペイン料理へ
■ニシンそのものの旨味や触感を残しつつも、骨まで食べられるように
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ニシンの消費拡大を妨げている理由として、骨が多いということが一番の原因として挙げられます。今回、この課題を解決するべく、特殊な加工技術(*4)を用いることにいたしました。それにより、骨を柔らかくしつつも身崩れすることなく、食材そのものの旨味や触感を残ります。ニシン本来の味わいを残しつつ、課題である骨の多さを気にすることなく食べることができます。
*4 正確に温度制御された低温蒸気調理技術「ソフトスチームⓇ加工技術」(株式会社 T.M.L開発)
骨まで食べられるようになったニシンを特別な一品に
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骨まで食べられるようになったニシンを使った「ニシンのミックスパエリア」を、夕食のメインとして提供します。魚介の旨味をベースにしたスープを使用し、ニシンと魚介をたっぷりのせて専用のパエリア鍋で炊き上げる、食べ応えのある一品です。このほかにも、ニシンを使用した料理を、夕食や朝食で何品か提供します。
参考情報
■「Oh!!さかなフェア」について
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水揚げが増加している北海道の魚の消費を促す北海道庁の取り組み。海の環境の変化から、これまであまり獲れていなかった魚が、北海道で獲れるようになってきています。近年水揚げが増加しているのは、マイワシとブリ、ニシンの3種の魚です。北海道内の多くの飲食店がこの取り組みに参加し、この3種の魚を使ったオリジナルメニューを提供します。
■小樽市の水産会社「有限会社 三浦水産」について
小樽市祝津にある「有限会社 入久三浦水産」は、明治43年に創業。今年で創業110年を迎える老舗の水産会社です。数の子をはじめ、身欠きにしんや切り込みニシンなど、ニシンの加工品を手掛けている会社です。ここ数年、ニシンの漁獲量が増えたことにより、加工しきれないニシンは魚肥となってしまうことから、ニシンの消費拡大や価値向上が急務となっています。有限会社入久三浦水産は、ニシンの資源保護の活動をすると同時に、近年資源回復してきた国産ニシンの普及に向けた取り組みも進めています。
今後の展開
当ホテルは、小樽市指定歴史的建造物の「旧小樽商工会議所」をリノベーションしてホテルとして運営します。そこで、スペインでは古い建物を生かして観光資源にしていることから着想を得て、スペイン料理を代表する一品、パエリアにたどり着きました。今後、ニシンを提供する装飾や食器を用意するにあたって、地元のガラス工房と連携する予定です。このように、新しいニシン料理を提供し、ニシンの消費喚起だけにとどまらず、ニシンで栄えた港町「小樽」の文化を発信していきます。
OMO5小樽について
当ホテルは、小樽市の多くの歴史的建造物が立ち並ぶ「北のウォール街」と呼ばれるエリアに位置しています。小樽市指定歴史的建造物の「旧小樽商工会議所」をリノベーションした南館、機能性とデザインを追求した北館の2館で構成されています。コンセプトは、「ソーラン、目覚めの港町」。港町「小樽」の知られざる歴史や文化、食の魅力を届けたいと思い、当コンセプトを掲げました。小樽は、「ソーラン」という掛け声とともに古くからニシン漁が盛んに行われ、北海道の玄関口として金融や商社が建ち並ぶなど、経済の中心地として発展してきた街です。現在、小樽は札幌から日帰りでも楽しめる観光地として親しまれていますが、宿泊することで小樽の歴史や文化、食の魅力の新たな一面を再発見できる旅を提案します。
OMOとは?
「OMO」は星野リゾートが全国に展開する都市観光ホテルブランドです。ブランドコンセプトは「寝るだけでは終わらせない、旅のテンションを上げる都市観光ホテル」。地域と一体となって街を楽しみ尽くす旅を追求しています。全てのOMOで、街歩きをサポートするサービスを展開。2022年春までに、OMO5京都祇園、OMO3東京赤坂、OMO3札幌すすきの、OMO5小樽、OMO7大阪の開業を予定しており、全国各地の11施設から「都市観光」の楽しさを発信していきます。
▼OMOをもっと詳しく知りたいなら▼
[https://www.hoshinoresorts.com/brand/omo/]{https://www.hoshinoresorts.com/brand/omo/}
OMO5小樽 by 星野リゾート
文明開化の明治時代の面影が今も遺るレトロな港町、小樽。ニシン漁の勇ましい掛け声が聞こえてきそうな朝の町歩きは心地よい活気が漂います。モダンなダイニングでニシン料理のスペシャリテを味わえば、港町の景色が少し違って見えてくる。小樽に泊まる新たな旅のはじまりです。
〒047-0031 北海道小樽市色内1-6-31/客室数 92室
[https://www.hoshinoresorts.com/resortsandhotels/omobeb/omo/5otaru.html]{https://www.hoshinoresorts.com/resortsandhotels/omobeb/omo/5otaru.html}