一般社団法人日本ホロチェーン協会(東京都品川区)は、2021年10月末にHoloPortをデバイスとして日本に上陸するHoloクラウドホスティングサービスについて、その技術的優位性を公表し、併せて広報活動の一環としてクラウドファンディングを行っている。
従来型サーバーとの比較
Holochain財団が運営するHoloクラウドホスティングサービスのインフラの一部をなす分散型サーバーの筐体を、HoloPortという。このHoloPortにおいて、その所有者は対応アプリをリリースするソフト会社に対しサーバとしてHoloPortを貸し出す行為、いわゆるホスティングサービスを提供する。HoloPortは一見家庭内機器に見え、これをサーバーとして考えた場合、安全が担保されるのか不安を覚える人もいるのかもしれない。
その設置場所には様々なロケーションが考えられ、主に想定しているのは個人の自宅、企業の事業所、データセンターのように多数のHoloPortを設置し、Holoクラウドホスティングサービスを業としてなす企業の施設等である。
対して大手の従来型中央集権型クラウドサーバーは、地震が来ても、爆弾を落とされてもビクともしない頑丈な施設に設置され、冷却用エアコンもフル稼働しているものも少なくないといわれている。
しかしながら、設備をどんなに立派なものにしても利用者の大切なデータを預かる以上セキュリティが全てであり、卑劣なサイバー攻撃から物理的にも論理的にも大切なデータを守ることが最優先されるべきといえないだろうか。
頑丈なファイヤーウォールも突破されれば、あとは情報を盗み放題となるのでは意味がない。
それなりの予算を投下して作ったデータセンターなので脆弱であると言い切るわけではないが、連日マスコミを賑わせているハッキング事件を検証すると、金融機関も大手IT企業も致命的な被害に遭っており、そこに脆弱性を指摘せざるを得ない歴然とした事実がある。
HoloPortは中央集権型クラウドサーバーのようにサーバーを洪水や地震などの災害から守る設備としては、万全とは言いがたいかもしれない。機器スペック的にみても中央集権型クラウドサーバーに比べ、物理的には見劣りするのも事実である。
しかしながら、HoloPortはホスティングサービスを行うのに充分なスペックを備えており、また論理的なシステム構成には、他に類を見ない強靭さが隠されている。
ホスティングシステムでは、情報を複数のHoloPortに同時に複写し、情報の一極集中がないように分散化され格納される。また、SPOFという単一障害点(1ヶ所が停止すると全体が動かなくなるという脆弱性)の排除もなされている。
さらに、サイバー攻撃や機器故障等の原因でHoloPort数機が停止しても、他の同期しているHoloPortは健在でありデータは安全で、停止したHoloPortの代替機をすぐに探して、停止したHoloPortと入れ替える仕組みも搭載している。
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どのようなタイプのサーバーでも、100%の稼働率を期待することはできない。(Arthur Brock)
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Holo及びHolochainの創設者であるArthur Brock氏は、HoloPortの優位性を従来の中央集権型サーバーと比較しつつ、下記のように説明する。「どのようなタイプのサーバーでも、100%の稼働率を期待することはできません。複数の電力網に接続され、バックアップバッテリーや発電機を持ち、複数のインターネットバックボーンに接続されている大規模データセンターのサーバーでさえも停電に見舞われます。
HoloPortの所有者は中央集権型データセンターよりもはるかに低い冗長性(同じデータが何回バックアップされているか)レベルになることを我々は理解しています。
そのため、Holoは保守的に考えて、90%の稼働率を想定して設計されており、全体的に従来のデータセンターにも勝る非常に高いSLA(サービス品質保証)を実現するように作られています。
90%の稼働率とは、10日に1日、つまり月に3日しかダウンしないことを意味します。
ほとんどの人は、家に置いているHoloPortでもこれを確実に上回ることができます(おそらく平均では98%の稼働率を保てるでしょう)。
何千ものHoloPortを使用してアプリをホストする高稼働率のHolochainアプリを例に考えてみましょう。
Holoホスティングサービスにログインする前に、読み取り専用モードでアプリにアクセスしているユーザーは、何千ものホストのすべてにアクセスすることができます。
つまりこの場合、アプリへの基本的なアクセスは、99.99999999999…% [1000個の9]なのです。
また、ソースチェーン(各ユーザーの個人的なプライベートデータの集まり)をホストしたい方には、Holoはそのホストの稼働率が90%であることを契約上要求し、各ユーザーのソースチェーンは常に5台のHoloPortによってホストされます。
つまり、5台ずつのHoloPortを持つソースチェーンでは、ソースチェーンへの読み取りアクセスのアップタイムは99.999%になります。
書き込みアクセスのためには、5つのHoloPortのうち、3つのHoloPortがオンラインである必要がありますが、これはつまり、98.6%の書き込み可用性が保証されるということです。(そして、個々のホストの稼働率が98%の場合はその確率が99.999%になります)
そして、Holo は5台のホストが各ユーザーのプライベートデータを維持し続けられるように構成されています。
つまり、HoloPortが長時間オフラインになった場合、Holo はソースチェーンのためにオフラインになったHoloPortの代わりとなる他のHoloPortを探し始めるゼロダウンタイム機能を有しています。
これはつまり、各ユーザーが個人的なプライベートデータを読みたい場合は99.999%の確率でそれが可能であり、プライベートなデータを書き込みたい場合も98.6%の確率でそれが可能なのです。
そしてこれはユーザー一人における話で、全体としてみると一人のユーザーがアクセスできないことが仮に起きても、他のユーザーは問題なく動いているということです。
つまり、Holoホスティングサービスでは、従来の中央集権型クラウドサーバーで起こりうる、すべてのユーザーがサーバーにアクセスできないというは事実上起こりえないのです。」
サーバーの世界にピボットターンが始まる!
Holoホスティングサービスは従来の中央集権型クラウドホスティングにも勝る品質を保証するように作られているのは、上記の説明の通りである。
BlockchainやHolochainが仮想通貨取引や金融機関で重宝されている理由の一つはこの論理的及び物理的構造にある。
もちろんこれだけで安全を確保しているわけではないが、次世代サーバーの一角を担う潜在的な力は秘めていると言える。
物理的に一見貧弱に見えるHoloクラウドホスティングサービスは実は物理的にも頼りになり論理的には最強のサーバーシステムと言える。
長年大きな転換がなかったサーバーの世界にも、ここに来て発想の大幅なピボットターンが始まったと言える。
Holoホスティングサービスはサーバーの世界にイノベーションを起こす魁である。
今すぐHoloPortを手に入れたい方にはクラウドファンデング!
Holoクラウドホスティングサービスに触れてみたい方には、協会が開催中のクラウドファンディングがあります。
HoloPort Nano・HoloPort・HoloPort+を獲得できるリターンコースも用意しています。
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