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NHK大河ドラマ『いだてん』では、ビートたけしが演じる落語家・古今亭志ん生(1890~1973)の語りによってストーリーが展開します。また、その前年には同じくNHKで、雲田はるこ原作の落語マンガ『昭和元禄落語心中』がドラマ化されました。
現在、巷では若い噺家の独演会に若い女性ファンが殺到するなど、落語ブームが高まっています。注目が集まる落語だが、実は経営者に落語を「趣味」とする人が多いのをご存じでしょうか。
年収1,000万円プレイヤー、半数が落語好き
雑誌「プレジデント」が2011年に実施した調査では、平均年収1,000万以上の調査対象者の43.4%が落語好きという結果になっています。お笑い番組を週1回以上見るという人も多く、人気番組として「笑点」が上がりました。
彼らの約7割が日ごろから話にオチをつけるように工夫していると回答しており、初対面でも笑いをとって相手の心をつかむ人は4人に3人に上ります。プロの経営者ほど、笑いやユーモアのセンスを大切にしているといわれています。こうしたコミュニケーションスキルを磨くために、落語を役立てている人も多いようです。中には、落語を聞くだけでは飽き足らず、自ら芸を磨いて高座に上がる経営者もいるといいます。
経営コンサルティングのリンクアンドモチベーションの小笹芳央会長は、講演会でのアイスブレイキングのスキルを磨くために、落語の冒頭(いわゆるマクラ)を参考にしていると話します。
落語は、マクラ+本題+サゲで構成されます。マクラでは世間話をしたり、本題と関係する小咄を挟んだりして観客の気持ちを解きほぐし、落語の世界にいざなう役割を果たしています。また、落ちや本題につながる重要な単語でも、現代の日本人にはあまりなじみがないと思われるものを、マクラの部分でさりげなく解説していることもあります。
落語の寄席では通常、その日の演題は事前に発表されません。噺家はマクラを通じてその日の客層や観客の反応を探り、場にふさわしい演題を選んでいるのです。
こうしたスキルは、人前で話す機会の多い経営者にとっても大いに役立つことでしょう。
「エール大」→「三井物産」→「落語界」、立川志の春の気づき
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