開発責任者のビンセント・グラモリ博士
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/166824/LL_img_166824_1.jpg
開発責任者のビンセント・グラモリ博士
【Red Belly Blockchainの実験について】
Red Belly Blockchainは、エネルギー使用による環境への影響、一つの取引においての二重支払い、そして一定時間当たりのデータ処理能力を示すスループットなど、従来のブロックチェーンシステムを悩ませてきた問題を解決しています。
この実験では、北米、南米、アジア太平洋(シドニー)、ヨーロッパを含む、18ある地域のうち14のAWSに1,000台のマシンでRed Belly Blockchainを導入しました。ベンチマークは、地理的に異なる地域から毎秒3万の取引を送信することにより設定され、1,000のレプリカ(ブロックチェーンの現状とすべての口座の残高のコピーをするマシン)で平均3秒の待ち時間が生じました。
これは、2017年に単一の地域に配置された260のレプリカから取得された待ち時間と同等です。これと比較して、主流のブロックチェーン技術は数分かかり、他の技術では通常、処理できる取引は毎秒20件以下です。
また、この実験では、Red Belly Blockchainのスケーラビリティが強調されました。高速な取引速度と高いセキュリティが維持されるため、ピア・ツー・ピア取引を使用してエネルギー部門を変革する金融取引やマイクログリッドの処理を高速化するのに最適です。
【ビンセント・グラモリ博士のコメント】
CSIROのData61上級研究員とシドニー大学の共同システム研究グループの責任者であるビンセント・グラモリ博士は、「ブロックチェーンの実際の応用は、エネルギー消費やPoW(プルーフオブワーク)の複雑さの問題で時間がかかっている」と述べています。
また、「AWSにRed Belly Blockchainを導入することにより、グローバル規模でこの技術のユニークなスケーラビリティと強みを示すことができた」と話しました。
Bitcoinのような主流のブロックチェーン技術はPoW(特定の要件を満たし取引を承認するプロトコル)が行われる必要があります。そして、これには暗号パズルの解読が必要で、これによりブロックの生成は遅くなり、また大量のエネルギーも必要とします。
Red Belly Blockchainは、これらのブロックチェーンと異なり、独自のアルゴリズムによって支えられているため、電気消費量を増加させずにパフォーマンスを維持することができます。
【2つの初期実験から見えた事とは~サイモン・エリシャ氏のコメント~】
2つの初期実験が2017年7月から2018年5月までAWSで実施されました。以前のテストでは、単一のアベイラビリティゾーン内の300台のマシンで毎秒660,000回の情報量を処理することができました。その結果、AWSネットワーク上のこの最新の展開は、Red Belly Blockchainのパフォーマンスの最大規模のテストです。
オーストラリアとニュージーランドのAmazon Web Services 公共部門のソリューション・アーキテクチャ責任者のサイモン・エリシャ氏は、次のように述べています。「AWS Cloudは、あらゆるイノベーティブな組織にグローバルなコンピューティング・パワーを提供し、Red Belly Blockchainなどの組織が大規模な実験を迅速に実施できるようにしている。これは、オーストラリアのビルダーやクリエイターがAWSを活用して、プロジェクトを迅速かつ費用対効果がある方法でコンセプトフェーズから商業的可能性を現地やグローバル規模で実現する方法の最新の例である。」
【今後について】
Red Belly Blockchainは、スタートアップの初期ビジネスモデル開発を支援するCSIROのPre-acceleratorプログラムであるON Primeを卒業しました。
Red Belly Blockchainの詳細については、 http://redbellyblockchain.io/ をご覧ください。
■会社概要
社名 : Red Belly Blockchain
所在地 : Level 3, 10 Bridge Street, Sydney, NSW 2000
事業内容: ブロックチェーン関連研究及び開発
URL : https://redbellyblockchain.io/