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バクスター、腹膜透析治療のための自動腹膜灌流用装置「ホームPDシステム かぐや」を発売



自動腹膜灌流用装置「かぐや」本体


「かぐや」本体


シェアソース ロゴ


「かぐや」本体(折りたたみ時)

バクスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:Anish Bafna アニシュ・バフナ)は、5月22日、末期腎不全の治療選択肢である腹膜透析(Peritoneal Dialysis;PD)療法のひとつで、就寝時に腹膜透析液を交換するAPD(Automated Peritoneal Dialysis)のための自動腹膜灌流用装置「ホームPDシステム かぐや/かぐやセット」(以下「かぐや」)の発売を発表しました。



近年、日本では年間透析導入患者数が4万人近くまで増加し、透析導入の平均年齢は69.4歳(2016年末)(*i)と高齢化しています。その反面、40歳から64歳までの間に透析導入が必要となる方々も27.8%と大きな割合を占めており(*ii)、その後も透析を続けるにあたって、就労をはじめとする社会参画機会を失うことのないライフスタイルを構築できる環境の必要性に大きな注目が集まっています。こうした多角的な社会状況を踏まえ、当社が日本の在宅透析治療上のニーズを満たすことを目的に日本市場の声を集め、開発した製品が「かぐや」です。



PD療法においては、専門の透析クリニックなどの医療機関に出向いて行う血液透析とは異なり、患者さんが在宅で、主に患者さんご自身で透析液を交換し透析治療を行います。そこで「かぐや」は、高齢の患者さんや治療導入期などの不慣れな患者さんでも、より安心感を持って在宅治療を行えるようサポートする機能を搭載しています。高い視認性と、操作性に配慮したタッチパネルを備え、アニメーションと音声ガイダンスで透析液バッグの交換をはじめとした治療上の操作をサポートします。また、バーコードによる透析液識別機能で治療用の腹膜透析液の誤使用を防ぎ、使用した種類や量をはじめとする治療結果データを自動的に記録します。



画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/156891/LL_img_156891_1.png

自動腹膜灌流用装置「かぐや」本体



さらに「かぐや」はデータ通信機能を持ち、同時に発売する日本初のクラウドベースのPD用治療計画プログラム「シェアソース」(*iii)と連携するホームPDシステムです。「シェアソース」は医師がセキュリティで保護された環境下で在宅治療を行う患者さんの治療データにアクセスし、患者さんの治療結果に応じて腹膜透析液の貯留時間や注液量などの設定変更を可能にします。このように医師が遠隔で在宅治療の結果を確認し、設定を変更できる医療機器も、在宅透析治療において本邦では初となります。



「PDは従来の生活を大きく変えることなく在宅で透析の治療を行うことから、患者満足度の高い治療法です。高齢の透析患者さんにおいては、PD療法により住み慣れた我が家での治療が可能となり、APDは特に患者さんの社会参画や、ご家庭での役割の継続をサポートします。身体的な負担も少ないため、検討する価値がある透析方法です。担当医や家族と相談しながら、自分の希望やライフスタイルに合った治療法を選択しQOLを高めていただきたいと思います。」と、日本透析医学会理事長・埼玉医科大学総合診療内科教授の中元秀友先生は患者さんに合った透析療法の選択の重要性についてコメントを寄せています。



バクスター株式会社は、腎臓病領域のリーディングカンパニーとして、これからも日本の透析治療分野における患者さんの高齢化や在宅医療のニーズに応えてまいります。



ホームPDシステム かぐや :医療機器承認番号22800BZX00454000

ホームPDシステム かぐやセット:医療機器承認番号22800BZX00455000

シェアソース :医療機器承認番号22800BZX00345000





■腹膜透析について

腹膜透析(Peritoneal Dialysis;PD)は、1982年に日本で承認された透析療法の選択肢の一つで、患者さんがご自分のからだの腹膜で覆われている腹腔(ふくくう)と呼ばれる部分へ腹膜透析液を一定時間貯留後、排出することで血液中の老廃物や水分を除去する透析療法です。この透析には患者さんの就寝中に機械を使って腹膜透析液を自動的に交換するAPD(Automated Peritoneal Dialysis)および日中に数回透析液を交換するCAPD(Continuous Ambulatory Peritoneal Dialysis)という方法があります。在宅で行うことのできる治療法で、普段の通院は月に1~2回程度であるため、比較的治療をはじめる前の生活スタイルを維持しやすい治療法だといわれています。





■慢性腎臓病(腎不全)について

慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)は21世紀の国民病とも呼ばれており、日本で約1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)の患者さんがいると推計されています(*iv)。慢性腎臓病は糖尿病、高血圧などの生活習慣病、慢性腎炎などさまざまな原因で慢性に経過するすべての腎臓病を指します。体調の変化に気をつけていても早期発見は難しいとされるこの病気は、腎機能が約15%以下まで低下すると末期腎不全と呼ばれる状態になり血液透析、腹膜透析もしくは腎移植の腎代替療法の検討が必要となります(*v)。日本では毎年約4万人近くの患者さんが末期腎不全によって血液透析、腹膜透析、腎移植の治療を新たに必要とされており、2016年末時点、全国で約33万人の透析患者さんがいると報告されています(*vi)。

腎代替療法は病状や体調などの医学的な状況と生活スタイル、生活環境などの社会的な側面を踏まえ、患者さんがご家族や主治医とともに相談して決めることが大切です。





■バクスター株式会社について

バクスター株式会社は世界的なヘルスケアカンパニー、米バクスターインターナショナルインクの日本法人です。腹膜透析、血液透析、さらに急性血液浄化治療にかかわる透析製品事業分野および吸入麻酔や局所止血材をはじめとするホスピタルプロダクト事業分野を中心とした医薬品、医療機器のリーディングカンパニーとして、イノベーティブな製品とサービスを提供し、日本の医療現場に貢献してまいります。

URL: http://www.baxter.co.jp/





■バクスター(米バクスターインターナショナルインク)について

バクスターは、「患者さんの生命を守る」という使命のもと、急性および慢性腎不全のための透析治療、静脈内輸液、インフュージョンシステム、非経口栄養剤、吸入麻酔薬、ジェネリック注射剤、外科用止血材やシーラント製品からなる幅広いポートフォリオを世界中で提供しています。

バクスターの拠点とその製品はその性質をもって新興国や先進国におけるヘルスケアへのアクセスを向上するうえで不可欠な役割を果たしています。

バクスターの従業員は医学を飛躍的に進展させてきた豊かな伝統を礎に、より良い患者ケアに寄与すべく次世代のヘルスケアイノベーションを推進しています。



会社名 :バクスター株式会社(Baxter Limited)

設立 :1969年3月27日

資本金 :39億3,000万円

本社所在地:[晴海トリトンオフィス]

〒104-6009 東京都中央区晴海1丁目8番10号

トリトンスクエア・オフィスタワーX 9階

[虎ノ門ヒルズオフィス]

〒105-6320 東京都港区虎ノ門1丁目23番1号

虎ノ門ヒルズ森タワー20階

代表者 :代表取締役社長 Anish Bafna(アニシュ・バフナ)

事業内容 :透析治療製品、急性血液浄化製品、薬剤投与システム製品、

サージカルケア製品の輸入、製造、販売など





(*i)一般社団法人 日本透析医学会 2016「わが国の慢性透析療法の現況」(2016年12月31日現在)

(*ii)一般社団法人 日本透析医学会 2016「わが国の慢性透析療法の現況」(2016年12月31日現在)

(*iii)バクスター株式会社が2016年9月に医療機器ソフトウェアとして薬事承認を取得

(*iv)平成23年度厚生労働省CKDの早期発見・予防・治療標準化・進展阻止に関する研究班

(*v)一般社団法人 日本腎臓学会 CKD診療ガイド2012

(*vi)一般社団法人 日本透析医学会 2016「わが国の慢性透析療法の現況」(2016年12月31日現在)

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