いよいよ政界の超大物に捜査の手か?2021年の東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で贈賄容疑で逮捕された紳士服大手「AOKIホールディングス」前会長の青木拡憲容疑者(83)が、東京地検特捜部の調べに対し、大会組織委員会の会長だった森喜朗元首相(85)に「現金200万円を手渡した」などと供述していると31日に産経新聞が報じ、Twitter上に「森元会長」がトレンドとして急浮上している。
東京五輪・パラリンピックのスポンサー契約を巡る汚職事件では、AOKIホールディングスから計5100万円の賄賂を受領したとして、すでに組織委元理事の電通元専務の高橋治之容疑者(78)が受託収賄の疑いで逮捕されている。森元首相は高橋容疑者と親密な関係にあるとされ、かねてより汚職事件への関与も疑われていた。産経新聞がこの日、「<独自>『森元会長に200万円」青木前会長供述」と報じたことで事件が大きな動きを見せている。
関係者によると、AOKIホールディングスの青木容疑者は、森元首相が会長だった時期に「がん治療をしていた森氏へのお見舞い」として2回に分けて現金を直接手渡したと供述。青木容疑者は高橋容疑者に森元首相との面会の場を設けるように依頼し、平成29年7月に面会。その後も複数回にわたって会食を重ね、AOKIホールディングスは30年10月、組織委とスポンサー契約を締結。AOKIホールディングス側は森元首相との面会時のやりとりを録音し、すでに特捜部が押収しているという。
五輪組織委の理事や会長は「みなし公務員」と規定され、接待や贈り物をした場合は贈収賄の罪に問われる。こうした報道がなされた直後からTwitter上では「森元会長」がニューストレンドに、「青木前会長供述」がトレンドトピックに急浮上した。
投稿された記事のコメント欄には、「五輪五輪とあれだけ騒ぎ、コロナで国民の8割が反対しても絶対に中止せず、無観客でもやるわけだ」「清和会終わった」「やはり、出てきた。五輪は自民党の連中が、血税を使って私腹を肥やすためのものだったことが明白になった」「『五輪反対デモ参加者はお金をもらっている』というデマが流布していましたが、汚いお金をもらっていたのは組織委員会(元)理事に加えて組織委員会(元)会長だったようですね」「最悪だな。五輪利権の醜さよ」「特捜部のリーク以外にはネタ元が無さそう。そうすると、森元氏に年貢の納め時が来たのだろうか」「この人、たしか東京五輪のお仕事、僕はボランティアでやってるだけだとかなんとか言ってたなかった?」など多くの意見が寄せられていた。
特捜部は、青木容疑者が森元首相に現金を渡したとされる経緯や賄賂性の有無などについて、慎重に捜査しているもようだ。