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米軍が攻撃 フォルドゥの核施設とは? イラン「国家の誇り」本丸


米軍は、イラン中部の三つの核施設への攻撃を実施し、その中でも重要視されるフォルドゥ施設が標的となりました。フォルドゥはイランの核開発の中心を担っており、地下80メートルに位置するため、破壊には特別な装備が必要とされています。この施設では、核兵器にも使える高濃縮ウランの製造が行われていますが、2015年の核合意後、濃縮活動は一時中止されていました。しかし、米国が核合意から離脱した2018年以降、イランは濃縮活動を再開し、濃縮度を年々引き上げてきました。攻撃に先立ち、イランは関連設備を移動させたとされ、施設の完全な破壊には至らなかったとの見方がありますが、それでもイランの核開発には影響があるとされています。

 米軍が22日、イラン中部にある三つの核施設を攻撃した。なかでもフォルドゥはイランの核開発の「本丸」とも言える施設だが、イスラエル軍単独では被害を与えるのは困難とされていた。いったいどんな施設なのか。

 イランは核兵器保有国以外としては唯一、兵器級の濃縮度90%に迫る60%の高濃縮ウランを製造している。この濃縮に使われる施設があるのが、中部ナタンツとフォルドゥだ。このうちナタンツはイスラエル軍がすでに攻撃しており、地上と地下にあるいずれの濃縮施設でも被害があったとみられている。

 だが、イスラエル軍はフォルドゥについては、まだ本格的な攻撃を実施していなかった。フォルドゥの濃縮施設は、山をくりぬいた地下約80メートルの岩盤の下に建設され、米軍が保有する大型のバンカーバスター(地下貫通弾)がなければ破壊は困難とみられていたからだ。

 イランはウラン濃縮の技術を「国家の誇り」だとしており、フォルドゥはその中核を担う施設だ。

 2015年にイランが米欧などと結んだ「核合意」では、フォルドゥでは15年間は濃縮活動を行わないとされた。だが、第1次トランプ政権が18年に核合意から離脱すると、イランは19年にフォルドゥで濃縮活動を再開。22年には製造するウランの濃縮度を60%まで高めた。

 23年1月には核兵器級の90%に迫る濃縮度83・7%のウラン粒子が確認されたが、イラン側は意図的な製造を否定している。

 トランプ米大統領は22日、ソーシャルメディアで「フォルドゥはなくなった」との書き込みを引用して投稿した。

 ただ、今回の攻撃に先立ち、イラン側はフォルドゥに保管されていた機器や高濃縮ウランを移動させていたとの報道もある。フォルドゥの濃縮施設が破壊されれば、イランの核開発にとっては打撃となるが、完全には止まらないとの見方も有力だ。【カイロ金子淳】

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