
ロシア国防省は1日、東シベリア・イルクーツク州や北部ムルマンスク州の飛行場がウクライナ軍の無人機(ドローン)による攻撃を受け、複数の航空機が炎上したと発表した。人的被害はなかった。無人機は飛行場の近くから発射され、攻撃に関わった数人を拘束したとしている。イルクーツク州のコブゼフ知事によると、シベリアへの無人機攻撃は初めてという。
ウクライナメディア「キーウ・インディペンデント」は1日、ウクライナ保安局(SBU)の関係者の話として、SBUが露国内4州の空軍基地で重爆撃機41機を無人機で攻撃したと報じた。1年半にわたって準備し、無人機は露国内に密輸した上でトラックに乗せた移動式キャビンの屋根に隠していたという。コブゼフ氏も1日、無人機の発射元がトラックであったことを通信アプリで認め、「すでにブロックした」として市民らに冷静な対応を呼びかけた。
露国防省によると、1日には露西部リャザン州などほかの州の空港でもウクライナによる無人機攻撃があったが、イルクーツク、ムルマンスク両州以外については、いずれも迎撃し被害はなかったとしている。【モスクワ山衛守剛】