
村上誠一郎総務相は13日の衆院総務委員会で、今世紀末に日本の人口が半減するとの推計を踏まえ、個人的見解だと断ったうえで「今のような1700以上の市町村の構成が難しい。全国で300か400の市で済む」と発言した。村上氏は地方自治制度などを所管する立場で、波紋を呼びそうだ。
村上氏は衆院総務委で「将来、市と国が直結して交渉できるシステムが一番いいのではないか。極端なことを言うと、県庁もいらないし、道州制も意味がない」との持論も展開。47都道府県の存在を否定したと見られかねない発言には反発が出る可能性もある。
村上氏は14日の記者会見で「人口が急激に減少した状況では、今のシステムを前提としないさまざまな自治のあり方を考えていくことが必要だと、一つの考え方を提案した。長期的なスパンの話で、今すぐという話ではなく問題提起したかった」と釈明した。【安部志帆子】