
中米パナマのムリノ大統領は6日、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」からの離脱について、正式な手続きを開始したと明らかにした。トランプ米政権はこの地域での中国の影響力拡大を懸念している。AFP通信によると、在中国パナマ大使館が中国側に離脱の意向を通告したという。
パナマを巡っては、トランプ大統領が、現在は香港系企業が拠点港を運営するパナマ運河の管理権を米国に返還するよう要求。ルビオ米国務長官は、中国の影響力は脅威だとし、現状が変更されなければ必要な措置を取ると警告している。パナマ側は返還には応じていないが、一帯一路から離脱する方針を示していた。
一方、ロイター通信によると、パナマ政府は7日に予定されていたトランプ氏とムリノ氏の電話協議が延期になったと発表した。トランプ氏のスケジュール変更が理由。新たな日程は決まり次第公表するという。【ワシントン松井聡】