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「死の危険」、アフガン難民窮地 トランプ氏難民受け入れ一時停止で


トランプ米大統領は、アフガニスタンからの難民受け入れを一時停止すると発表し、支援団体から批判が寄せられています。アフガニスタン駐留米軍が撤収した後も、多くのアフガン人協力者がタリバンからの報復を恐れて国外退避を望んでいますが、トランプ氏はこれを「国益を損なう」として大統領令に署名。米国行きを待つ約1万5000人のアフガン人の運命が不透明になっています。支援団体は、協力者が危険な状況に置かれているとして、難民受け入れ再開を要求しています。

 トランプ米大統領が難民の受け入れを一時停止すると発表し、アフガニスタン難民の支援団体から批判の声が上がっている。アフガン駐留米軍が2021年8月に撤収した後も、通訳などのアフガン人協力者の一部は置き去りにされたままで、支援団体は受け入れの継続を求めている。

 イスラム主義組織タリバンの復権前に米国や同盟国に協力したアフガン人の多くは、タリバンの報復を恐れて国外退避を希望している。しかし、厳格な移民対策を進めるトランプ氏は、米国の難民受け入れプログラム(USRAP)について「国益を損なう」として27日から一時停止する大統領令に署名した。

 AP通信によると、隣国パキスタンで米国行きが認められるのを待つアフガン人は推計1万5000人に上る。また、既に入国が認められていた人々の渡航も中止されたという。

 アフガン人協力者を支援する米国のボランティア団体代表のショーン・バンディバー氏は20日、「例外なく難民の入国を停止すれば、米軍に協力し、いまもアフガンで大きな危険にさらされている何千人もの人々を見捨てることになる」とする声明を発表した。

 支援団体「アフガンUSRAP難民」も、タリバンはアフガン人協力者を「裏切り者」とみなしているとし、「アフガンに戻れば逮捕や拷問、死の危険にさらされる」とトランプ氏らに再考を求めた。

 タリバン暫定政権は21年8月の復権直後の記者会見で「報復はしない」と明言したが、首都カブールの国際空港には国外に退避しようとするアフガン人らが殺到した。【ニューデリー川上珠実】

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