米西部カリフォルニア州ロサンゼルス周辺で続く山火事で、カナダの消防飛行艇が9日に消火作業に当たっていた際、民間の無人機(ドローン)と衝突し、翼が破損した。地元の消防当局が発表した。負傷者はいなかったが、飛行艇は着陸を余儀なくなれ、任務継続が不可能になった。
連邦航空局(FAA)や米メディアによると、飛行艇は9日午後1時ごろ、高級住宅地のパシフィック・パリセーズ地区の上空で消火中にドローンと衝突し、翼に穴が開いた。周辺空域の安全を確認するため、約30分間作業を中断した。
事故に遭った飛行艇は、海や湖から最大6000リットルの水をくみ上げ、山火事の消火に当たる機能を持つ。カナダ東部ケベック州の消防当局が派遣していた。
誰がドローンを飛ばしていたのかは不明だが、FAAは飛行許可を出しておらず、調査を始めた。FAAによると、最大で禁錮1年、反則金7万5000ドル(約1185万円)を科される可能性がある。
山火事は7日から続いており、消防当局や米軍が地上と空から消火を続けている。【ワシントン秋山信一】