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【50kg超を積載した大型試作ドローンの飛行実験に成功】金沢工業大学   赤坂剛史研究室


金沢工業大学赤坂剛史准教授の研究室が開発した大型ドローンの0号機が、50kgを超える物資を積載しての飛行試験に成功しました。このドローンは、山間地や被災地での物資輸送を目的としており、最大積載量50kg、飛行距離50kmを目指すものです。令和6年の能登半島地震の教訓を活かし、救援物資の効率的な輸送を可能にするための開発が進められています。潜在的な課題である機体の振動はクリアされたものの、充電時間やバッテリー準備の課題が依然として残ります。次のステップとしては、固定翼を付けたプロトタイプの開発が進められています。

山間地・被災地向け物資輸送用 固定翼大型ドローンの開発に弾み。

金沢工業大学航空システム工学科の赤坂剛史研究室が大型ドローン0号機の飛行試験を2025年3月6日(木)、手取川河川敷にある白山ラジコンクラブのラジコン飛行場で実施し、昨年12月10日に確認できなかった積載量50kg超の飛行実験に見事成功しました。
このたびの0号機の成功により、開発中の山間地・被災地向け物資輸送用 固定翼大型ドローンの開発に弾みがつきました。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202503125606-O1-cg72Gj92
飛行試験では、これに50kg超のおもりを積載し、見事浮上した。

「最大積載量50kg・飛行距離50km超のVTOL型有翼電動ドローン」はまだ国内では例がありません。今回の0号機は機体の一部に改良を加えた翼なし試作機で、積載量50kg超の重りを積載し、見事浮上。しっかりとホバリングすることが確認できました。

【当大型ドローン開発の狙い】

当大型ドローンの開発は、赤坂研究室が大学発新産業創出基金事業スタートアップ・エコシステム共創プログラム 「R6年度 TeSH GAPファンドプログラム」 ステップ1に採択されて取り組む「最大積載量50kg・飛行距離50km超のVTOL型有翼電動ドローンの事業」の一環として行なっています。

令和6年能登半島地震では、被災地の港が隆起したため、救援物資輸送船が接岸できないという想定外の課題が浮き彫りになりました。ドローンは充電に数時間要するほか、物資輸送に使用するには予備のバッテリーの準備も必要となります。

赤坂准教授は50kmの飛行を開発目標に設定しています。50kmの飛行距離であれば、沿岸の船から物資を運ぶことも含め、一回の充電で往復がたくさんできるというメリットもあります。

試作機は、前回と同じ、横幅2.5m×奥行き1.5mで、プロペラは8つ、バッテリーを8個搭載し、機体重量は約90kgとなります。

ドローンを大型にすると、機体自体の振動が問題になりますが、今回の50kg超の積載でも、浮上およびホバリング時に特に大きな振動がなかったことが確認できました

赤坂研究室では前回の飛行試験で得られたデータをもとに、固定翼をつけた試作機の開発を進めています。当日は固定翼をつけた飛行実験も行い、貴重なデータを取得しました。
なお、固定翼付の機体は、現在 特許出願中のため、写真掲載はしていません。

【赤坂研究室 大型ドローン開発プロジェクトメンバー】
大学院 機械工学専攻 博士前期課程2年 大賀 竜平さん
大学院 機械工学専攻 博士前期課程1年 森田 航さん
航空システム工学科4年 猪股 岳広さん
航空システム工学科1年 小林 嵩明さん
航空システム工学科 赤坂 剛史 准教授

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