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レバノンでヒズボラとイスラエル軍が「停戦違反」と応酬 2人死亡


レバノンのヒズボラとイスラエル軍が互いに停戦合意違反とし、攻撃を繰り返した。イスラエル軍は12月初めにレバノン南部やベカー平原での作戦を実施し、ヒズボラもシェバ農場でミサイル攻撃を行った。交戦は本格化せず、停戦は続いているが、情勢は不安定だ。停戦中、双方はレバノン南部から撤退予定だが、ヒズボラは住民の帰還や復興を支援するとしており、撤退は不明確。小規模な攻撃の続出は緊張の再燃の可能性がある。

 レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとイスラエル軍は2日、互いに「相手側に停戦合意違反があった」として攻撃を実施した。ロイター通信などが報じた。本格的な交戦には発展せず、11月27日に始まった停戦は継続中とみられるが、不安定な情勢だ。

 イスラエル軍は12月1~2日、レバノン南部などでヒズボラに対する軍事作戦を行った。東部ベカー平原でも複数の軍事車両を攻撃し、シリアとレバノンの国境では武器の密輸に使用されていた施設を攻撃したという。ロイター通信はレバノン当局者の話として、レバノン軍の兵士を含む2人が死亡したと伝えた。

 一方、ヒズボラも2日、レバノンとイスラエルの係争地のシェバ農場でイスラエル軍に対して「防御的な警告攻撃」を実施した。ミサイル2発を撃ち込んだが、負傷者はいないという。

 今回の停戦では、60日間の戦闘停止期間中に双方がレバノン南部から撤退することになっている。だが、ヒズボラは南部への住民の帰還や復興を支援する意思を表明し、撤退するかは不透明だ。双方の散発的な攻撃が続けば、戦闘再開につながる恐れもある。【カイロ金子淳】

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