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緊張続くイラン情勢 中東の識者が語る紛争の「終わり方」とは


イスラエルとイランの軍事衝突は一週間が経過しましたが、米国の介入が取り沙汰され、緊張がさらに高まっています。イランの最高指導者ハメネイ氏は報復を予告し、イスラエルも攻撃を続けています。エジプトのジャーナリストによれば、交渉は双方の被害度合いに左右される可能性があるとし、米国の軍事介入が紛争の行方に影響を与えると考えられています。一方で、イランは核開発を進める可能性があり、イスラエルとの長期的な対立が避けられないと予測されています。

 イスラエルとイランの武力衝突は20日で発生から1週間を迎えるが、米国の軍事介入も取り沙汰され、緊張は一段と高まっている。双方が好戦的な姿勢を続ける中、紛争の「終わり方」はまだ見えてこない。中東の識者からは、今後の展開次第では、新たな局面に入る可能性があるとの見方が出ている。

 「イランは降伏しない」。イラン最高指導者ハメネイ師は18日のテレビ演説で、「イスラエルは大きな間違いを犯した。(深刻な)結果に直面することになるだろう」と語り、さらなる報復を宣言した。

 イラン国連代表部も18日、X(ツイッター)で「脅迫の下で交渉はしない」と投稿。イラン側からは停戦交渉を求める目立った発言は聞こえてこない。

 イスラエル側も同様だ。軍は18日もイランの首都テヘランなどに激しい空爆を実施。カッツ国防相はXへの投稿で「(イランの)政府の象徴に攻撃を続ける」と表明した。

 双方による応酬が続く中、果たして交渉は可能なのか。

 イラン情勢に詳しいエジプト人ジャーナリスト、オサマ・アルヘテミ氏は「いずれかが自国の被害に耐えられなくなれば、仲介国を通じた交渉の動きが出てくる」と予想する。

 すでにイランでは防空能力がほぼ失われ、軍事施設などに大きな被害が出ているが、イスラエルでも800人を超える死傷者が出ている。アルヘテミ氏は「イランの方が被害が大きいが、イスラエルは容認できる被害の限界が低い。イスラエルが水面下で交渉を目指す可能性もある」と語る。

 紛争の行方を占うのが、米国の動きだ。トランプ米大統領はイラン中部フォルドゥの地下にある核施設への攻撃を検討しているとされる。アルヘテミ氏は「イスラエルが単独で(イランの核開発の排除という)目的を達成できないと感じたら、米国が軍事介入するだろう」と話す。

 一方、エジプトのイラン専門家、アラア・アルサイード氏は「紛争の解決は遠い」とみる。「イスラエルは、単に核施設を破壊するだけでなく、イランの抑止力そのものを完全に排除することを目指している」と考えるからだ。

 「イスラエルはイランがウラン濃縮や核施設を放棄すればいったんは攻撃をやめるかもしれない。だが、イランの近隣国への影響力が払拭(ふっしょく)されるまでは、安全保障は不完全なままだと認識している」と語り、イスラエルとの紛争が長期化するとの見方を示す。

 今回のイスラエルの攻撃で、イランは安全保障が根幹から揺さぶられた。将来的にイスラエルの攻撃を抑止するには、弾道ミサイルを上回る新たな兵器の開発が必要だと考えても不思議ではない。

 アルサイード氏は「イランは(安全を)『保障する武器』がなければ体制の存続は難しいと感じたはずだ。今後、ひそかに核兵器の開発を進める可能性がある。この戦争はイランから核兵器を遠ざけるものではない。むしろ、核兵器だけが自国を守れると確信させる機会になった」と指摘する。【カイロ金子淳】

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