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千葉・市川で監禁容疑の男性指紋、横浜と船橋の強盗現場からも検出


千葉県市川市の住宅で50代女性が連れ去られ、監禁容疑で逮捕された藤井柊容疑者が、横浜市での強盗殺人事件と千葉県船橋市での強盗致傷事件現場で指紋が検出されたことが判明した。女性は埼玉県川越市の宿泊施設で保護され、監禁されていた。これら事件は高齢者宅を狙ったもので、横浜市の事件では住人が死亡し、船橋市の事件では現金900万円が奪われた上、住人が負傷している。藤井容疑者の関与が強く疑われており、合同捜査本部が事件の関連性を調査中。

 千葉県市川市の住宅で住人の50代女性が連れ去られる事件があり、監禁容疑で逮捕された男性の指紋が、横浜市青葉区であった強盗殺人事件と千葉県船橋市であった強盗致傷事件の現場から検出されていたことが捜査関係者への取材で判明した。神奈川、千葉両県警などの合同捜査本部は男性が三つの事件に関与した疑いがあるとみて調べる。

 監禁容疑で逮捕されたのは、住所・職業不詳、藤井柊(しゅう)容疑者(26)。

 捜査本部によると、市川市の住宅では17日午前7時ごろ、帰宅した住人の母親(72)が室内が荒らされているのを発見。同居の女性が行方不明になっていた。室内にはハンマーや粘着テープが残されていた。

 千葉県警は17日夜、埼玉県川越市の宿泊施設で女性を保護し、一緒にいた藤井容疑者を監禁容疑で現行犯逮捕した。女性は全身打撲を負っていた。

 女性は「就寝中に3人組の男性が住宅に入ってきた。殴ったり蹴ったりの暴行を受け、粘着テープのようなもので全身を縛られた。車に乗せられ、宿泊施設に連れて行かれた」と話しているという。

 捜査本部は、藤井容疑者が他の実行役2人と住宅に押し入り、女性を連れ去ったとみて強盗致傷容疑でも追及する。18日未明には事件に関与したとみられる男性が神奈川県警都筑署に出頭した。捜査本部が事情を聴いている。

 一方で、横浜市青葉区の住宅では16日、住人の後藤寛治さん(75)が手足を粘着テープで縛られて死亡しているのが見つかった。司法解剖の結果、後藤さんの死因は全身打撲による出血死で、15日ごろに死亡したという。

 室内が物色されており、現金約20万円が盗まれていたことから神奈川県警は17日に強盗殺人事件と断定し、捜査本部を設置した。

 捜査関係者によると、住宅から検出された指紋が藤井容疑者のものと一致。後藤さんの口は粘着テープで塞がれており、体の複数箇所が骨折していたという。鈍器のようなもので激しく殴打されたとみられる。

 船橋市の事件も住宅で起き、9日午前8時55分ごろに「父が強盗と鉢合わせになった。玄関が壊された」と女性から110番があった。

 男性2人が7日以降の夜に押し入ったという。住宅には高齢夫婦が住んでおり、70代女性が肋骨(ろっこつ)を骨折する重傷、80代男性が軽傷を負った。夫婦は「保管していた現金約900万円が奪われた」と話しているという。

 この住宅からも藤井容疑者の指紋が検出された。三つの事件とも高齢者が住む住宅で、捜査本部は関連を調べている。【宮本麻由、横見知佳、林帆南】

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