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トランプ氏、2回目討論会に慎重 「再戦は敗者が要求するもの」


 11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のトランプ前大統領(78)は11日、自身のソーシャルメディアへの投稿で、民主党のハリス副大統領(59)との2回目の討論会について慎重な姿勢を示した。米主要メディアでは10日の討論会はハリス氏が優勢だったとの見方が多いが、トランプ氏は「勝った」と主張。格闘技に例えて「再戦は打ち負かされた方が望むものだ。私は勝ったのだから、なぜ再戦するというふうになるのか」と持論を展開した。

 トランプ氏は「ボクシングや総合格闘技の世界で、KOされた選手は起き上がると、『再戦を求める』と叫び出す。討論も同じことだ。彼女(ハリス氏)は昨夜、ひどく打ち負かされた」と主張。出典は示さずに「世論調査では92対8で私が勝ったというものもある」と述べた。

 ハリス陣営は討論会直後に2回目の開催を呼びかけた。一方、当初3回の討論会を提案していたトランプ氏も「検討する」としていたが、11日朝のFOXニュースのインタビューでは「やる気は下がっている」と述べた。

 ただ、討論会はトランプ氏にとっても幅広い有権者にアピールする機会であり、消極的な発言も自身に有利な開催条件を引き出すための駆け引きである可能性もある。開催する場合、NBCニュースやFOXが主催者の候補となる。

 10日の討論会では、CNNの直後の世論調査では63%が「ハリス氏が優勢だった」と回答。ユーガブ社の11日の調査でも、43%がハリス氏勝利、28%がトランプ氏勝利と答えた。一方、X上でのユーザー投票では「トランプ氏が勝利」が多かった例もある。【ワシントン秋山信一】

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