7日に投開票された大阪府門真市長選で、3選を果たした宮本一孝市長（53）＝地域政党・大阪維新の会所属＝宛てに市内の企業から「当選御祝」の鉢植えの花が届いていたことが10日、関係者への取材で分かった。市役所に届けられ、秘書課に置かれていた。政治資金規正法は企業が政治家個人に寄付することを禁じており、市は「法に抵触する恐れがあり、市長に報告して返却した」としている。
関係者によると、鉢植えはコチョウランで秘書課の入り口付近に置かれていた。付属の札には、市内の清掃会社名で「当選御祝」との表記があった。目撃した男性市議は「見てくれといわんばかりに、入り口から見えるように飾ってあった」と話した。
市によると、花は8日昼に秘書課に届けられ、企業側に連絡をして10日に返却したという。外部の目に触れる場所に置いていたことについては、「確認をしている間に置いただけで、飾っていたわけではない」と説明した。
市選挙管理委員会によると、選挙後の当選祝いは候補者への寄付行為とみなされ、政治資金規正法は会社や団体からの寄付を禁じている。清掃会社の担当者は「法律を詳しく知らずに贈ってしまった。市と話して送り返してもらった」と話した。【面川美栄】
