タイヤ脱落で4歳重体 運転手以外にも過失運転致傷適用、全国初

　札幌市西区で昨年11月、走行中の不正改造車からタイヤが外れ、女児（4）に衝突した事故で、北海道警は20日、車を所有していた自称江別市大麻の会社員、田中正満容疑者（50）を自動車運転処罰法違反（過失致傷）と道路運送車両法違反の疑いで逮捕した。道警によると、運転手以外に同処罰法（過失致傷）が適用されるのは全国初とみられるという。女児は現在も意識不明の重体が続いている。

　逮捕容疑は昨年10月28日、札幌市西区の無職、若本豊嗣容疑者（50）＝同処罰法違反の疑いで現行犯逮捕、処分保留で釈放＝に軽乗用車の不正改造を依頼。11月14日、共同の注意義務があるのに点検を怠って若本容疑者に運転させ、事故を起こしたとしている。容疑をおおむね認めているという。

　道警によると、改造後に軽乗用車を運転した田中容疑者は異変に気付いて若本容疑者に確認を依頼。2人は事故当日も異変を認識していたが、札幌市内の市道を運転したとされる。事故原因は左前輪のホイールナットの緩みで、点検していれば事故を防げていたという。

　道警は20日、軽乗用車を不正改造したとして、若本容疑者を道路運送車両法違反の疑いで逮捕した。【伊藤遥】