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殺害報酬の原資の一部、夫婦が送金4000万円の可能性 那須2遺体


 栃木県那須町で夫婦2人の遺体が見つかった事件は、報酬目当てで実行役らが集まったとみられる。その報酬の出所がおぼろげながらに浮かんできた。

 捜査関係者によると、殺害された東京都千代田区の会社役員の宝島龍太郎さん(55)と妻幸子さん(56)から、不動産会社役員の前田亮被告(36)に、不動産取引を巡り、多額の資金が渡っていた形跡があったという。

 前田被告は宝島さん夫婦と数年前から面識があり、事件の数カ月前にも夫婦の新店舗のオープンのため、新たに賃貸の仮契約を結んだ。そして夫婦が前田被告側に約4000万円を送金した記録があった。その後契約は解除されていたが、返金はなされていなかったという。

 遺体が見つかった4月16日の数日前、前田被告は自身の関連先の口座から、数百万円の現金を引き出していたとみられる。

 捜査関係者によると、この時に引き出された現金は宝島さん夫婦から前田被告に送金された約4000万円の一部の可能性があるという。現金は、主導役とされる関根誠端(せいは)被告(32)に渡り、実行グループに支払われた報酬の原資に含まれていたとの見方も浮上している。

 警視庁と栃木県警の合同捜査本部は、関根被告が夫婦の殺害計画を立て、指示役とされる佐々木光被告(28)から、仲介役とされる平山綾拳(りょうけん)(25)被告を通じ、姜光紀(カングァンギ)(21)、若山耀人(きらと)(20)両被告に指示が下り、実行に移されたとみている。

 佐々木被告は「当初は数百万円の報酬を提示され、遺体処理を依頼された。それが数日後には、殺害依頼に変わり、報酬も約1500万円に増えた」と供述していた。

 平山被告の関係先からは事件後、現金約700万円が見つかり、姜被告は「平山被告から現金500万円を受け取り、うち250万円を若山被告に渡した」と供述している。

 関根被告が殺害したとされる動機として指摘されているのが、経営を巡るトラブルだ。

 「自分に経営権が移ればもっとうまくできる」

 東京・上野のアメ横の一角が「宝島ロード」と呼ばれるほど手広く飲食店を経営していた宝島さん夫婦。関根被告は、事件の前、周囲にそう漏らしていたという。

 捜査関係者によると、関根被告は学生時代の知人だった夫婦の長女と再会した数年前から、マネジャーとして事業を手伝っていた。

 しかし、関根被告は近年「もっと手堅くやりたい」と不満を募らせ、さらに経営を任されていた店舗の売上金の一部を納める「ロイヤルティー」の値上げを求められたことで、夫婦との溝を深めていたという。

 関根被告は3月下旬には、飲食業を営む知人男性に「消してほしい人がいる」と、夫婦の殺害を依頼するような話をしていたが、この男性は応じなかった。関根被告はその直後に、アメ横周辺で客引きをしていて顔見知りだった佐々木被告に事件の計画を持ちかけたとみられる。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】

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