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「もうあの頃の香港はない」 デモから5年、海外に逃れた人々の声


 香港で2019年6月に起きた「逃亡犯条例改正」に反対する100万人デモから9日で5年を迎えた。その後も頻発した大規模デモは当局に押さえ込まれ、その後香港国家安全維持法(国安法)、国家安全条例の施行により統制強化が進んだ。

 大規模デモや国安法施行以降、数十万人の住民が香港を離れて、英国やカナダ、台湾などに移り住んだ。中国の政治的な影響力が強まる今の香港では民主主義や自由を求める声は上げにくく、その場は海外に移った。

 19年の大規模デモから5年となる9日、台湾・台北市中心部では在台湾の香港人ら約600人(主催者発表)が香港での自由や政治犯らの釈放を求めて、デモ行進した。参加者は香港高等法院(高裁)が今年5月に演奏やユーチューブなどへの公開を禁止した、当時のデモのテーマソング「香港に栄光あれ」を合唱するなどした。

 主催したのは在台香港人や支援する台湾人らで作る計16の団体。香港人の若者らで作る団体の幹部、馮詔天(ひょうしょうてん)さんは「政治による強い圧力をかけられても、香港人はなお耐える力を持っている」と香港に残る人や海外に逃れた人に団結を呼びかけた。

 地理的に近く、同じ中国文化圏に属する台湾は香港からの主要な移住先の一つとなってきた。国安法制定後のピークになった21年には約1万1000人が一時的な居留許可を、約1700人が定住許可を受けた。

 9日のデモに参加した30代の香港人男性も21年に妻と中学生の子供2人とともに台北に移った。一番の理由は「香港の教育を子供に受けさせたくない」ためだ。数年前から政府が定める「偉大な中国」を学ぶことが最優先されるようになったと感じた。「自分が学んだ頃は議論と批判が教室で大事にされていた。もうあの頃の香港はない」【台北・林哲平】

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