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フィリピン大統領「南シナ海で死者出れば…」 深まる中国との対立


 フィリピンのマルコス大統領は5月31日、シンガポールで開幕したアジア安全保障会議(シャングリラ会合)で基調講演した。南シナ海の領有権を巡る中国との緊張が高まる中、「同海で比側に死者が出たらどうするか」と講演後の質疑で問われ、「ルビコン川を渡ることになる(後戻りできない)」と述べ、相互防衛条約を結ぶ米国とともに対応する可能性を示唆した。

 南シナ海ではこれまで、中国海警局による比側船舶への放水で乗組員らが負傷するなどしている。マルコス氏は仮に比国民に死者がでたとすれば、「それは、私たちが定義する戦争行為に極めて近い」と説明。「相応の対応をする。条約相手も同様の基準を持っているはずだ」と述べた。

 一方講演では「私たちは想像ではなく、国際法で海洋領域を決めている」と述べ、中国をけん制。地域の平和と安定のため、国際法に基づく海洋協力をすべての利害関係者に求めた。

 南シナ海ではフィリピンと中国の対立が高まっている。中国は今年、例年5~8月に独自に設けている同海の禁漁期間を9月まで延長。さらに6月15日以降、中国が主張する領海を「違法に」通過する外国船舶や乗組員を最大60日拘束する新方針を示した。

 これらの対象領域には、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)が含まれており、フィリピン側は強く反発。漁師らは漁を継続する予定で、比海軍は巡視を増やすなどして漁師らを守るとしている。【バンコク石山絵歩】

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