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ジョージアで「ロシア法」成立へ 反体制派の弾圧懸念 欧米は反発


 ロシアの隣国ジョージア(グルジア)で28日、外国からの資金提供を受けた組織を事実上「スパイ」扱いして規制する法案が議会で再可決された。法案を巡っては大統領が拒否権を行使していたが、議会がこれを覆し、法案が成立する見通しとなった。ジョージアが加盟を目指す欧州連合(EU)や米国は反発している。

 与党「ジョージアの夢」が議会に提出し、すでに法案成立に必要な計3回の採決を終えていた。EU加盟への影響を懸念するズラビシビリ大統領は拒否権を行使したが、28日夜の再投票で多数派を握る与党が覆した。その結果、英BBCによると、60日以内に施行できる状態になったという。

 法案は、資金の20%超を海外からの資金で賄うメディアやNGOなどに「海外勢力の利益を追求する組織」として登録するよう義務づけ、規制を強める内容。ロシアが12年に同様の法律を導入して反体制派の弾圧に用いたことから「ロシア法」とも呼ばれる。

 ジョージアでは市民が1カ月以上、首都トビリシなどで抗議活動をしており、欧米各国も強権的な内容に懸念を示していた。EUのフォンデアライエン欧州委員長は再可決を受け、法案は「EUの基本原則と価値観に反しており、ジョージアのEU加盟への道のりにも悪影響を及ぼす。我々はあらゆる選択肢を検討している」との声明を出した。【ブリュッセル岡大介】

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