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飼い主「これまで飛んだことなかった」 大阪城近くで脱走のクジャク


 大阪市中央区の大阪府警本部前で10日正午ごろ、真っ白なクジャク1羽がいるのが見つかった。府警が周辺の道路を一時封鎖し、行方を捜していた飼い主とともに捕獲。付近には花見の名所である大阪城公園に向かう観光客らが大勢おり、一時騒然となった。

 府警東署などによると、10日午前に飼い主の男性から「ペットのクジャクが飛んでいってしまった」と相談があった。正午過ぎ、大阪市中央区馬場町の交差点で、信号機の支柱の上に止まっているクジャクが見つかった。

 府警は救助のために周辺の道路を一時封鎖し、大阪市消防局からも高所作業車が出動した。駆け付けた飼い主も作業車に乗り、クジャクを捕獲。その場で飼い主に返された。

 飼い主によると、逃げたのはインドクジャクだという。1歳半の雌で全長は約90センチ。クジャクを抱きかかえて大阪城公園付近を散歩中、海外からの団体客に囲まれ、驚いて飛び立った。飼い主は「人なつっこい性格で、これまで飛んだことはなかったのに……」と驚いた様子。無事に捕獲され「警察と消防のおかげ。これからは、より安全に飼いたい」と話していた。

 このクジャクを見た奈良県香芝市の70代の女性は「信号機の上に10分ほど止まっていた。こちらに飛んできたらどうなるかとハラハラした」と話していた。

 環境省によると、クジャクをペットで飼うことに許可はいらないという。

 インドクジャクを飼育している福岡市動物園の担当者によると、インドクジャクはアジア南部に生息。雑食性で穀物や野菜、果物などを食べる。雄は繁殖期に気性が荒くなるが、雌は雄に比べると穏やかだという。動物園でも木に向かって飛び立つことがあるものの、長時間は飛べないという。【斉藤朋恵、小坂春乃、川地隆史】

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