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予約キャンセル、「太魯閣」閉鎖 地震の余波にあえぐ台湾観光業


 台湾東部沖地震で、震源に近い花蓮市周辺では宿泊のキャンセルが相次ぐなど基幹の観光業が大きな打撃を被った。台湾政府は落石が相次いだ主要観光地「太魯閣(たろこ)国立公園」について復旧が見通せないとして無期限の閉鎖を決定。一方で、太魯閣周辺を除く地域では通常の生活が戻っているものの、一部の外国人観光客の間で台湾旅行を手控える動きがあり、観光当局は「安心して台湾に来てほしい」と呼びかけている。

 太魯閣渓谷を中心とした公園を管理する台湾政府の国立公園署は8日、観光客用の歩道や施設などの損壊が大きく、修復のめどが立たないと発表した。台湾メディアによると、地質専門家は「公園全体が地震前のように利用できるには、5年以上かかるかもしれない」との見通しを示した。

 花蓮市で内海真巳子さん=仙台市出身=が経営する民宿では、地震翌日の4日からの祝日などによる4連休は予約がすべてキャンセルに。宿泊客のほとんどが太魯閣を訪れるといい、長期の閉鎖に「新型コロナによる低迷後、外国人観光客がようやく戻ってきたと思ったのに残念だ」と肩を落とした。

 花蓮駅前のレンタルバイク店では6日、週末の土曜日にもかかわらず、従業員が手持ち無沙汰な様子で過ごしていた。「この先の予約はほとんど入っていない。自然のことなのでどうしようもない」と話した。

 花蓮市は台湾東部有数の都市だが、山がちの地形で大規模な産業集積が難しく、周辺の自然を生かした観光が基幹産業となっている。花蓮県には2023年に延べ約1700万人の観光客が訪れ、太魯閣はこのうち約344万人を集めた。

 一方で、太魯閣周辺以外では交通や生活インフラも含めほぼ平常に戻り、花蓮市では名物の夜市も再開された。ただ地震被害のイメージは強く、震源から約120キロ離れた北部・台北のホテルなどでもキャンセルが出ているという。

 台湾政府・観光署(観光庁)は4日に日本語で声明を発表し、観光地では安全が確認されているとして「安心して台湾にお越しいただける」と呼びかけた。【台北・林哲平】

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