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欧州で高まるISの脅威 テロ計画複数、大規模イベント前に警戒強化


 モスクワ近郊で22日に起きた大規模テロで、犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」(IS)の分派でテロの実行組織とみられる「ISホラサン州」(IS-K)が欧州を標的にするとの懸念が広がっている。欧州ではIS-Kが絡んだ複数のテロ計画が摘発されており、サッカー欧州選手権本大会(ドイツ)やパリ・オリンピックなどの大規模イベントを控える中、各国の当局は神経をとがらせている。

 ドイツ当局は今回のテロが起きる3日前の19日、スウェーデンでテロ攻撃を計画したとして、アフガニスタン国籍の2人を独中部で逮捕した。

 独メディアによると、1人はIS-Kの構成員。2人は、アフガンを本拠地とするIS-Kからテロ実行の指示を受け、スウェーデン議会の周辺で警察官らを殺害するために銃器を入手しようとした疑いなどがもたれている。スウェーデンで頻発していたイスラム教の聖典コーランを燃やす反イスラムの抗議行動への報復とみられている。

 ドイツでは2023年12月にもケルン大聖堂の襲撃を計画した可能性があるなどとして、複数人が拘束された。オーストリア当局もウィーンのシュテファン大聖堂でのテロ計画に関係したとして複数人を拘束した。

 この二つの事件についても、ロンドン大キングスカレッジのペーター・ノイマン教授(安全保障)は、IS-Kが関与していると欧州メディアに指摘。中央アジア出身の少数派の居住地域があり、人を勧誘しやすい国々でIS-Kが活動を活発化させているとし、ドイツやオーストリアでもテロの脅威が高まっているとの見方を示した。

 ドイツでは6~7月に欧州選手権本大会が開かれる。独メディアによると、270万人がスタジアムで観戦するほか、各都市で開かれるパブリックビューイングで最大1200万人の集客が見込まれるという。フェーザー独内相はモスクワ近郊でのテロ事件を受け、大会期間中はすべての国境で検問を実施する方針を示した。

 7~8月にパリ五輪を控えるフランスも、今年に入り2件のテロ計画を阻止したとしている。全土のテロ警戒レベルを最高に引き上げ、テロ対応で既に配備された兵士3000人に加え、4000人を追加動員できる態勢を整えた。【ベルリン念佛明奈】

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