starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

元生徒「判決出ても許せない」 飛び込み練習事故で都に賠償命令


 東京都立墨田工業高校で2016年、教諭の不適切な指導に従って危険な体勢でプールに飛び込み、重度の障害を負ったとして、元生徒の内川起龍(きりゅう)さん(25)と家族が都に約4億2600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は26日、都に計約3億8500万円の支払いを命じた。片野正樹裁判長は「教諭は生徒を危険から保護する義務を怠った」と指摘した。

 判決によると、内川さんは同校の3年だった16年7月14日、水泳の授業で、水面から約1・3メートルの高さに教諭が差し出したデッキブラシを越えて飛び込むように指示された。指導に従ったところ、勢いでプールの底に頭を打ち付け、両手足がまひする障害を負って車椅子生活となった。

 判決は、有望な高校生だった内川さんが、教諭の違法な指導により、身体的・精神的苦痛を被り、将来にわたって介護が必要な状態になったと指摘。介護費(約1億6000万円)や、障害を負ったことによる逸失利益(約1億円)などを認定した。

 判決後、内川さんは「教諭からいまだに直接謝罪がない。都立高校の教員として普通の生活を送っていると聞いている。判決が出ても許すことはできない」とのコメントを出した。

 都教育委員会は「教員の不適切な指導により、重大な障害を負わせてしまったことを改めておわびする。判決を真摯(しんし)に受け止め、未然防止に引き続き全力で取り組む」とした。教諭は、業務上過失傷害罪に問われ、21年11月に東京地裁で罰金100万円の有罪判決を受け、確定している。【斎藤文太郎】

    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.