教え子12人を盗撮、四谷大塚元講師に猶予付き有罪判決 東京地裁

　大手中学受験塾「四谷大塚」で教え子の女児12人を盗撮したとして性的姿態撮影処罰法違反（撮影）などに問われた元講師、森崇翔（そうしょう）被告（25）に対し、東京地裁は26日、懲役2年、保護観察付き執行猶予5年（求刑・懲役2年）の有罪判決を言い渡した。鎌倉正和裁判官は「塾講師の立場を利用し、無防備な被害者を撮影した」と非難した。

　判決によると、森被告は2023年3～8月、教室で学習指導を装うなどして教え子の女児12人の下着をスマートフォンで動画撮影。同5～8月には塾の個人情報データベースにアクセスし、盗撮した動画とともに被害女児ら6人の住所や氏名を知人に送った。

　判決は「被害者の警戒心がないことをいいことに、下着が撮影しやすい態勢を取らせるなどした。さらに個人情報を小児性愛者と共有した」と指摘。一方、被告が再発防止のための治療を受けていることを踏まえ、執行猶予を付けた。

　四谷大塚は判決後、「改めて関係者の皆様におわびするとともに、再発防止を徹底し、信頼回復に向けて一層身を引き締めて対処する」とのコメントを出した。【斎藤文太郎】