秋田県大仙市の老舗酒造会社「刈穂酒造」で23日、県内在住の外国人留学生と外国人教員を対象にした酒蔵見学会が開かれた。海外から来た人たちに酒造りの工程の見学や試飲を通じて日本酒の魅力を知ってもらおうと、東北6県を管轄する仙台国税局が企画。昨年、青森、山形両県で初めて開催し、今年は秋田と青森、宮城、福島の4県に拡大した。
今回参加したのは秋田大と国際教養大学に在学する留学生13人(同行者1人含む)と教員2人。伊藤洋平社長のあいさつに続き、「日本酒ができるまで」の動画を視聴した後、酒蔵の見学やフードマッチングを組み合わせた試飲を楽しんだ。
用意されたお酒は「活性純米酒 六舟」など5種類。ハタハタの唐揚げなど地元食材を使った料理も酒にあわせて5品用意された。
パプアニューギニアからの留学生で秋田大大学院博士課程のモイラ・ルンジさんは「日本酒を飲むのは初めて。どれもとてもおいしい。母国ではビールがポピュラーだけど、日本酒も飲める機会があれば人気が出そう」と堪能していた。
仙台国税局の渥美千春調整官は「参加した留学生には見学後に自身のSNS(ネット交流サービス)に感想を投稿してもらい、日本酒の魅力を世界に広めてもらえたら」と期待を込めた。【山本佳世子】