現金取られ、馬乗りも… 高校でいじめ「重大事態」2件 滋賀

　滋賀県教育委員会は22日、県立高校でいじめ防止対策推進法で定める「重大事態」が2件発生したと発表し、調査報告書の概要を県教委ホームページに掲載した。

　県教委によると、一つの高校では2021年9月ごろから22年9月にかけて、いじめがあった。被害者の男子生徒は1年次から同じクラスの男子生徒2人に強くたたかれる暴力を度々受けた。2年になると週に数回、ジュースをおごらされたほか、財布から現金を抜き取られるなどのいじめを受け、学校を30日以上欠席した。

　また、別の高校では、同年4月から9月に2年の男子生徒が同じクラスの男子生徒2人から修学旅行中に布団などに消臭剤をかけられたり、馬乗りになって押さえ込まれたりするいじめを受け、30日以上学校を欠席した。

　2件とも学校が重大事態と認定し、県教委なども加わった学校いじめ対策委員会で調査していた。

　報告書では、いずれの事案も学校が早期発見できなかった点などを課題として指摘。生徒と教員の信頼関係構築などの再発防止策を挙げた。県教委は「休み始めたところでいかに早く気付けるかが重要だった」としている。【飯塚りりん】