旦過市場の2回目火災 火元の経営者を在宅起訴 業務上失火の罪

　北九州市小倉北区の旦過（たんが）市場一帯で2022年8月に起きた2回目の大規模火災で、福岡地検小倉支部は22日、火元となった飲食店の経営者だった同区の女性（63）を業務上失火の罪で在宅起訴した。認否を明らかにしていない。

　起訴状によると、22年8月10日午後8時25分ごろ、使用済み食用油を処理するため、店の調理場でフライパンに油処理剤を入れてガスコンロで加熱。他の作業に気を取られてその場を離れ、同40分ごろ発火させ、隣接する建物に燃え移らせて計29棟を全焼または一部焼損させたとされる。焼損床面積は3324平方メートルに上った。福岡県警によると、書類送検時に女性は容疑を認めていたという。

　旦過市場では22年4月にも42店舗を焼く火災があり、市消防局と福岡県警は調査の結果、出火原因を「不明」としている。【成松秋穂】