starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

AI推進には人権・自由を尊重 国連総会が初決議 100カ国共同提案


 国連総会は21日の本会議で、急速に進化する人工知能(AI)の開発と利用に関し、人権や基本的自由を尊重する必要性を強調した決議を採択した。起草した米国によると、日本を含む100カ国近くが共同提案国に名を連ね、投票のない議場の総意で決定した。

 193カ国が参加する国連総会でAIの民生利用の安全性に関する決議が採択されるのは初めて。総会の決議に拘束力はないが、国際社会の総意として政治的な重みを持つ。米国とAI開発競争を繰り広げる中国も共同提案国に加わった。

 決議は、AIの設計からデータ収集、実装、廃棄までのサイクルを通じて「安全、安心かつ信頼できるシステム」を推進する方向性を明記。AIを悪用した偽情報の拡散や不同意のディープフェイクなどを念頭に、国際法を順守せず人権の享受に「不当なリスク」をもたらすようなシステムは使用を中止するよう、加盟国と利害関係者に求めている。

 このほか決議では、安全なAIシステムは、飢餓や貧困の撲滅、地球温暖化抑止など国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けた取り組みを加速させると指摘。先進国と途上国間のデジタル格差にも触れ、誰もが公平に恩恵を受けられるよう加盟国に支援を呼びかけた。世界的な課題となっているAIのガバナンス(統治)をめぐる議論に多様な利害関係者が加わる必要性にも言及した。

 米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は「今回の決議につながった包括的で建設的な対話が、平和と安全保障、責任ある軍事利用など、他分野でのAIの課題に関する今後の対話のモデルとなることを期待する」と述べた。【ニューヨーク八田浩輔】

    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.