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公開処刑と金正恩が抱く不安 北朝鮮元治安機関幹部が明かす関係


 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記は、自らの統治基盤に不安を抱え、住民たちを抑え込むために公開処刑を行い、治安機関は住民動向を探り監視する要員を大幅に増強している――。コロナ禍直前に北朝鮮を脱出した元治安機関中堅幹部の男性(40代)が2月下旬、金正恩氏の下で進められている統制強化の実情や背景を証言した。

 男性は「北朝鮮内部では見せしめのため微罪での公開処刑が横行し、その判断も裁判ではなく会議で決定されることが多い」と明かした。例えば電話線(銅線)を盗んだり、牛を盗んで殺したりしても死刑になることが頻繁にあるという。

 電話線盗は通信インフラに打撃を与え、牛は北朝鮮においては農業を支える重要な動力となっているからだ。「公開処刑は人々に対する警告のメッセージだ。住民の不満を抑え込むために必要なものになっている」と語る。男性が北朝鮮にいた当時、こうした死刑は北朝鮮全体で見れば週1~2件実施されていたという。

 男性は、こうした統制強化の背景には金正恩氏が抱える自らの統治基盤や正統性に対する不安感があると見る。父、正日(ジョンイル)氏の死によって20代後半の若さで政権トップとなった正恩氏には信頼できる側近を育てる時間が十分にはなかった。

 また、金正恩氏の母、高英姫(コヨンヒ)氏が韓国にルーツを持つ大阪出身の元在日朝鮮人だということについても「その事実を知っている人は実は多い。(金日成(イルソン)主席の直系であることを示す『白頭山の血統』ではなく)富士山の血統だと呼ぶ人もいる」と証言。北朝鮮において日本や韓国とのつながりは、幹部や住民の目から見ると「正統性の弱さ」に映るとも指摘した。【ソウル坂口裕彦】

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