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利尻山雪崩 「ざらめ雪」の上に積雪で発生の可能性 調査チーム


 利尻山(標高1721メートル)で3日に表層雪崩が発生し、スノーボードなどで滑っていた男女4人が死傷した事故で、日本雪氷学会道支部雪氷災害調査チームは11日、現地調査結果(速報)を公表した。雪崩は幅130メートル、長さ700メートル、標高差340メートルの比較的大きな規模で、2月中旬の暖かさで溶けてできた「ざらめ雪」の上に積もった不安定な雪が流れ落ちたとみられる。

 調査は4、5日に実施。調査チームによると、雪崩は東北東斜面(標高約650メートル)で発生し、尾根の風下にできた雪庇(せっぴ)直下の急斜面(斜度54度)が破断していた。

 現場は3メートル以上の積雪があり、雪面から深さ約90センチで滑り面を確認した。滑り面の下層は雪が一度溶けて再度固まった「ざらめ雪」だった。その上には風下に吹きだまる形で密度が高く重みがある「こしまり雪」が堆積(たいせき)していた。積雪の安定性を調べる弱層テストでは、5段階のうち中間の強度で、吹きだまりや急傾斜地では注意が必要とされる状態だった。滑っていた斜面は30度程度だった。

 北海道警によると、バックカントリーツアー客6人とガイド2人のうち、7人が雪崩に巻き込まれ、40代女性客が死亡。3人が重軽傷を負った。

 調査チームによると、雪崩は最後の1人だったメインガイドが滑り始めた後に発生。滑走中の3人のうち2人と、合流地点で待機中の5人が巻き込まれた。合流地点は雪崩の危険を避けるため、谷から離れた尾根側に設けていたといい、安全対策を見直す必要もあるという。

 この斜面では事故当日、別の4人のツアーグループが先行して滑っていた。調査チームは今後、人的要因を加味した報告をまとめる。【石川勝義】

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