パトカー追跡中の車衝突、3人死傷 助手席の人物立ち去る 埼玉

　9日午前1時ごろ、埼玉県川越市小仙波の国道16号で、埼玉県警の覆面パトカーに追跡されていた軽乗用車が中央分離帯に衝突した。軽乗用車を運転していた10～20代とみられる男性が全身を強く打ち、搬送先の病院で死亡が確認された。後部座席にいた10～20代とみられる女性2人も頭を打つなどして意識不明の重体。

　県警川越署によると、事故の数分前、国道16号で軽乗用車が急に進路変更をしたのを県警交通機動隊の覆面パトカーが確認し、赤色灯をつけ、サイレンを鳴らしながら追跡を始めた。軽乗用車はそのまま約2キロ走行し、中央分離帯に衝突したという。事故後、助手席に乗っていた人物が現場から立ち去っており、同署が行方を捜している。

　現場はJR・東武東上線川越駅の北東約2キロ、片側2車線の緩やかな左カーブだった。

　事故を受け、県警交通機動隊の武田成晴副隊長は「男性が亡くなられたことは残念です。詳細は捜査中ですが、現時点では適正な職務執行であったと考えています」とコメントした。【安達恒太郎】