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「娘を一生愛し、被告を一生恨む」 ALS嘱託殺人、被害者の父


 全身の筋力が徐々に衰える難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患っていた女性に依頼され、薬物を投与して殺害したとして、嘱託殺人などの罪に問われた医師、大久保愉一(よしかず)被告(45)の裁判員裁判で、京都地裁は5日、懲役18年(求刑・懲役23年)の判決を言い渡した。高齢男性への殺人罪も併せて審理されており、川上宏裁判長は「被告の生命軽視の姿勢は顕著で、強い非難に値する」と述べた。

 死亡したALS患者の林優里さん(当時51歳)の父親は判決後にコメントを出し、大久保愉一被告と山本直樹被告について「許すことはありません。優里を一生愛し、2人を一生恨みます」とつづった。

 20年以上前に妻を亡くし、心の支えだった愛娘。父親は料理店を切り盛りしながら公判に通い続け、傍聴席で判決を見守った。

 コメントでは、事件から4年あまりが過ぎても癒えない悲しみを吐露した。「優里は体が不自由だが生きていた。たくさんの人たちに囲まれた生活や未来があったかもしれないと思うと無念でならない」

 京都市内で開いた記者会見でも「量刑のことを言っても優里は生き返らない。2人目、3人目の優里のような人間が生まれないようにしてほしい」と訴えた。

 父親とともに会見したALS患者でNPO理事長の岡部宏生さん(66)は「判決は妥当だ。林さんはもう戻ってこない。生きることを支え続ける社会、人の命について深く考える社会になってほしいと切に願う」とするメッセージを代読で伝えた。【水谷怜央那】

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