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嫌がらせも経験した神保町「ろしあ亭」オーナー 千葉で再出発の理由


 東京・神保町で28年にわたり営業し、惜しまれながら2023年10月に閉店したロシア料理店「ろしあ亭」が、千葉県市川市に移転して同11月末に営業を再開した。新型コロナウイルス禍での客の減少やロシアによるウクライナ侵攻後の店への嫌がらせも経験したオーナーの北市泰生さん(72)が、再出発を決断した理由とは。

 北市さんは北海道出身で大学進学のため上京したが、学生運動に傾倒して退学。知人に紹介されて新宿の有名ロシア料理店「スンガリー」で働き始めた。1995年7月、44歳で独立し、神保町のすずらん通りに店をオープンさせた。異国情緒あふれる店内は、ロシア料理好きだけでなく、各国関係者の情報交換の場でもあった。

 しかし、ここ数年はコロナ禍で客が大きく減少。22年2月に始まったウクライナ侵攻後は、ロシア人スタッフが駅で背中を突き飛ばされることもあった。客足が安定しないままでは高い賃料を払うのが難しく、店舗の老朽化もあり、23年10月末で切れる営業許可を更新しなかった。

 支えになったのは、店を愛してくれる多くの人の存在だ。同10月20日にX(ツイッター)で閉店を発表すると、「残念です」「長い間、ありがとう」といった投稿が相次ぎ、ランチタイムには行列ができた。

 知人からJR市川駅近くの商店街に閉店予定の店があると知らされ、そこで再開を決めた。ビジネスマンが多かった神保町と比べ、市川では地元住民の姿も多い。「地に足を着けてやっていきたい。ここでやるのが最後です」と意気込む。

 同店(047・711・3223)は不定休。【石塚孝志】

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